掛け持ち受験大移動

先々週は10年に一度と言う大寒波が襲来しました。そしてインフルエンザを含めた感染症が流行してそろそろ花粉症も始まります。このような三重苦の中で毎年受験生の大学入試が過渡期を迎えます。海外と同じように9月からの新学期スタートについて新型コロナが猛威を振るい始めた頃の2020年に検討されましたが、結局実現できませんでした。もしあの時に当時の総理が決断されたなら歴史は大きく動いていたかもしれません。仮に大学入試が6月になれば梅雨の時期と重なるものの梅雨末期の災害級の大雨を除いて受験生にとって多くのトラブルは見当たりません。そのような愚痴を今になって言っても仕方ありませんので、本題に入ります。

先週は私立大学入試が集中してあっため次男は新幹線で地方と都会の行脚でした。大学名は非公表としますが、昔の入試は大学のある市町でしか受験できませんでした。しかしいつの頃からでしょうか、現在は北海道にある大学は東京や大阪でも受験も可能となりました。受験生にとって時間とお金の負担はかなり軽減されましたが、東京往復でも地方からなら丸二日は必要です。そのため地方出身の受験生は都会の受験生よりも不利になることは間違いありません。更に連荘で入試会場を移動ということもよくあります。初日が東京で夕方まで試験を受けて終了すればその足で新幹線に飛び乗り大阪に移動して疲れたままホテルにチェックイン、そして翌朝から2日目の入試突入ということもあります。12月のまだ入試本番に突入してない頃の机上の予定では十分にその行動は可能です。しかし共通テストが予想外の結果に終わってしまうとその後の入試行脚計画の大幅な修正が必要になります。つまりスパイ大作戦のように精密な時間で動いて事を成し遂げることは事実上不可能で、その狭間に人間の微妙な心理戦も加わってしまうのです。「今日の試験はできなかったので明日はもっと緊張感をもって頑張らねば」という余計なプレッシャーも加わり更に自らを精神的に追い込んだ状況で新幹線での暗い中の移動は辛いものがあります。また三連荘という受験生もかなりいるでしょう。そのような厳しい寒さとプレッシャーを跳ね除けて受験生に桜が咲く春が訪れます。一方でその勝負に敗れる受験生も必ず存在するのも事実です。夢叶わぬ受験生は再び受験生として再チャレンジをするか、別の道に進むかを1ヶ月も満たない短い期間で決断しなければなりません。それは我々を含めて皆が同じ経験をしてくぐり抜けてきた道です。たまたま私は運が良かったのかもしれません。ついつい自分と重ね合わせて次男を見てしまいますが、次男と同じ立場だったら当時の自分はそのプレッシャーに押しつぶされていたかもしれません。

40年以上前、私も2月中旬に1週間以上東京のホテルに連泊して私立大学を3校掛け持ち受験しました。その間に大移動はありませんでしたが、それでも田舎者が一人で知らない大都会で毎日過ごすのは大変だったように記憶しています。今回の掛け持ち受験大移動も大変ですが、歳をとれば結果いかんによらず良き思い出になると信じています。

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