上京して同級生に会う

5月26日に東京医大同窓会設立100周年記念式典がありました。同時に東京で超音波学会もあり、一石二鳥で上京しました。昨年までなら同窓会に出席していたかどうかはわかりません。しかし今回は自分の置かれた状況から考えて欠席する方がいかがなものかということになります。特に今回の同窓会は100年記念式典もありますが、7月1日に西新宿の都庁の近くに新病院がオープンしますのでその内覧会というおまけ付きのため更に上京しようと考えたのです。2年前に少額ではありますが新病院建設費用目的で大学に寄付もしましたし自分がこの新病院にお世話になることは九分九厘ないと思いますが、長男がこの新病院で病院実習を将来することなどを考えれば当然内覧会で隈なく観ておきたかったわけです。私が病院実習をした旧病院も当時はオープン2年目でピッカピカの2年生でした。時代は巡るのだなあと思っています。今回は長男に会う予定もあり家内も内覧会に行きたいとの事で同伴です。その旨をバレー部の同級生で歳以外でも全ていつも私より数年以上未来を歩いていた友人に今回の長男の入学の件を連絡していましたので、それなら家族で一緒に夕飯を食べようということになり、同窓会前日に神楽坂で待ち合わせです。4年に1回の学年同窓会で二言三言の言葉は交わしますが、それ以上話すことは卒業以来ありませんでした。在学中は授業など学業ではグループ全く違いましたが、放課後バレーボールを通して「どうやったら試合に勝てるか?」とか春と秋の合宿で一緒に過ごしたり個人的な悩みの相談の乗ってもらったりと公私ともにかけがえのない友人だったと思っています。しかし人生では仕事や結婚などを通して無二の親友と思われる人がずっと自分の傍にいる事の方が稀です。「あの当時は楽しかったなあ」と過去の記憶を辿りながら神楽坂の駅を出て目的地に向かいます。会えばすぐにあの当時に戻れるのはわかっているのですが、お互い30年を経て積み上げてきたものもありますので、少し不安な気持ちになるのも事実です。そんな思いを馳せながらこじんまりした小料理屋に3人で到着です。

店に入るとカウンターとテーブルでものの10人も入れば満席になる小さいお店で、姿は30年という時を経て白髪交じりになっていますが即座に握手を交わして「久しぶり」という枕詞で会話が始まります。今回は友人の奥さんも一緒で彼らの結婚式は丁度31年前の卒業した翌月の昭和天皇の誕生日に祝福したのを今でも鮮明に記憶しています。それから1か月後に私は東京を去りました。もう30年が経過しているのです。しかし今回はただ単に「同級生と久しぶりと会う」だけではなく「次世代の彼の同窓の後輩になる長男を連れてきた」ことに意味があるとお互いに思っています。なかなか子供を同窓にすることは本人の意思やお金やタイミングなど偶然のチャンスに左右されてしまいます。私達もたまたま合格した大学で同じバレーをしたという偶然の賜物なのです。人生は点という偶然が積み重なって線となり次世代に繋がっていくものなのだと感じながら旨い酒を飲みながら語り合いました。家内と長男にとっては親父の知らない過去を聞けてさぞ楽しかったことでしょう。

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