牡丹の植え替え

以前から牡丹の鉢の植え替えをしなければいけないと思っていましたが、やっとのことで重い腰を上げて晩秋の穏やかな暖かい日差しの午後に行いました。この牡丹の想い出は20134月のこのブログで詳しく書いていますが、そこまで戻って読めない方のために簡単に説明します。この牡丹は私の祖母が亡くなる2週間前にたまたま牡丹の有名な島根の大根島から行商に来られていた80歳前後の御婆さんをヒッチハイクの如く市役所から駅まで送ったお礼に頂いた苗でした。自分の性格からそんな見ず知らずの他人を車に乗せることはあり得ないのですが、当時病床の祖母と重なって見えたのだと思います。その苗の鉢植えをしてすぐに祖母が亡くなりました。その後一度は大きめの鉢に植え替えをしましたが、それから早10年の月日が経過してこの10月に祖母の17回忌をしました。毎年4月下旬に花を咲かせた時に毎回そろそろ植え替えをして肥料をやらねば枯れてしまうかもしれないと思っていました。やはり今回は祖母の17回忌がきっかけとなり11月初旬の暖かい午後に踏ん切りがついたのです。

植え替えと言っても素人ですのでまずはネットで調べます。まず底に敷く小石である鉢底土、それから赤玉土7割と腐葉土3割の混じった培養土、そして完熟堆肥をジュンテンドーに行って買い揃えました。素焼きの直径40cm程の鉢では牡丹が窮屈そうでしたので60cm程の大きい器の鉢に変えました。本当は素焼きが水はけを考えると良いのですが、なかなか大きい素焼きの鉢はお店にも揃えがなくプラスチック製の鉢になりました。そのため土を入れる前に底に直径5mm程度の穴をキリで56個開けて水はけがよくなるようにしました。やり始めるといろいろと疑問が湧いてきますが、10年前の植え替えでも悩まずに「エイ、ヤア」とやっても毎年花をつけた思い入れの牡丹です。今回も素人の私の不手際をものともせずに来年からも咲き続けてくれることを信じています。

生きるものは必ず終わりがやって来ますが、牡丹は鉢植えにしなければ50年でももつとネットに書いてありました。しかし鉢植えはどうしても根が張るのを阻んでしまうため寿命も短命に終わるようです。2001年に頂いた大根島の行商のお婆さんもご健在なら90歳を超えているかもしれません。祖母は89歳まで生きました。そのような魂のこもった牡丹ですので鉢植えで窮屈でもまだまだ頑張って33回忌までは花を咲かせてほしいものです。晩秋の暖かい午後のほんの2時間ですが、過去から今日までのいろいろな出来事を思い出しながら植え替えました。この10年で子供たちもどんどん成長して皆家から出て寮生活をしています。いつの間にか私の祖母の想い出から子供との思い出に変遷していきます。そんな午後のひと時を過ごしながら来春の牡丹の花が今年よりも大きく咲いてくれることを期待しています。これからもこの牡丹は私たちの人生を見つめてくれるでしょう。今回の掲載写真は今年の春に咲いた牡丹の花です。4輪咲かせていますが、以前はもっと大きかったように記憶しています。来春の大輪が楽しみです。

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