夏休みに子供の帰省はありか? ~自由と責任と義務の3蜜は必須~

前回はGo toキャンペーンについて背景をお話しました。今回が本題の夏休みに子供の帰省はありか?についてです。なぜそのようなタイトルかと言いますと、先日休日診療所で一緒に仕事していた看護師と会話した時に「現在は子供が実家に帰省したくても帰省できない」という病院の規制があるとのことでした。それはそれで各民間個人で立場上医療関係者ですので致し方ないことは重々承知の上での話です。前回の背景も含めて議論しないとあっちの方向に行ってしまいますのでそれこそ下準備が必要なのです。その時の会話で県外の子供が実家に帰省したらその時点で看護師は2週間の自宅待機になります。それを聞いて一瞬ですが「すごくその病院は徹底しているな」と思いました。しかし考えれば考えるほど矛盾が噴出してきます。別にそれが東京でなく広島でも同じなのです。そうだとしたらこれをそのまま東京に当てはめると東京の看護師は皆2週間自宅待機になって医療崩壊どころではなく医療壊滅です。勿論、「それくらい強い規制をしかなければ最近の若者は・・・」という言葉が医師の喉元から今にも爆発する寸前なのもわかります。その相矛盾する状況はどちらも正しいのです。一方で負担や我慢を強いられているのは末端のスタッフなのです。個人的には帰省であっても子供の体調も良く高齢者のいない家庭であまり外出しなければ良いのではないでしょうか?なぜなら子供だって嘘をついて帰省して親に新型コロナを感染させたらどれだけ田舎ではバッシングされるかはわかっているのですから。ただ現在の日本ではその性善説の足元が揺らぐような軽率な行動をとる輩も多いのも事実です。だから2週間自宅待機を受け入れる方もそこまで自己主張をして経営管理者とトラブルになるくらいなら我慢を強いられても仕方ないというのが本音でしょう。

結局、この問題も医療スタッフによる性善説から作り上げられた神話であってどこにも法律違反であるとは書かれてないのです。ただし神話を破ると自分達で作り上げてきた倫理感という勝手な論理で処理されて、その規制から外れた者は周囲から村八分というお咎めを受けるのです。そのようなナンセンスな固定観念が現在の日本では都会でも村でも存在します。そして村でも都会でも感染者や医療関係者への差別がはびこっています。3月にコロナバッシングで山口県の患者さんは夜逃げ同然という噂も聞きました。そのような差別が存在することは武士道とおもてなし精神を重んじる日本人としてとても恥ずべきことです。どうせ一度は感染するのだからとどうして大きな目で対応できないのでしょうか?

それでも政府は3蜜にならぬようにしっかりと感染対策をすれば家族旅行はGoと言っています。一方で専門家会議は医療ひっ迫の可能性を指摘しています。そして検査体制の強化で軽症のPCR陽性者数は増え続けています。一体全体我々は相反する自粛とGo toをどう解釈して子供の帰省はどうすればよいのでしょうか?毎日の新規感染者数の増加で心の中で私も自粛派とGo to派の間を往復しています。いずれにせよ今年の夏は個々の自由と責任と義務の3蜜を伴う行動が必須です。

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