新型コロナに負けない! ~2022年からの回顧録~PART2

今現在は2021年冬。

特に2020年から2021年にかけての冬は大変でした。例年通り2021年の年明け早々のお正月をはさんだ民族大移動の結果、ウィルスが拡散されてインフルエンザの流行の季節到来です。新型コロナとインフルエンザの鑑別診断はとても重要なのですが、積極的にPCR検査をすれば他の患者さんや医療スタッフへの新型コロナの二次感染の可能性も高くなってなかなか例年と同じように綿棒を鼻に突っ込んでインフルエンザの診断はできない状況です。また新型コロナが指定感染症から外れれば検査やその後の方針にもう少し医師の裁量で融通をきかすことができますが、今のところはそれも困難な状況です。もしインフルの検査が陰性で新型コロナ陽性ならフル装備をしていなければ検査した者も濃厚接触者として保健所はカウントします。末端の診療所で従来と同じインフル疑いの検査でいちいち宇宙に行くような出で立ちで患者さんの鼻に綿棒は突っ込めません。綿棒を鼻に突っ込むと同時に映画で観るような一場面のゾンビに感染されて一緒に自分もゾンビになってしまうような光景が脳裏をよぎります。そして検査した医者までも患者さんと一緒にセットで措置入院ではしゃれにもなりません。そんな寒い冬の毎日の連続で私の神経も擦り減らしています。新型コロナを入院させる病院は病院で医師や看護師を含めた医療スタッフもその対策や治療に追われて、国の決めた過重労働時間を遥かにオーバーして皆が疲弊しきっています。それでも医療関係者はその使命感だけで切れかけた糸をどうにか切れないように頑張っています。一方で医業収入は新型コロナに対して頑張れば頑張るほど減少して冬のボーナスは減りました。泣きっ面にハチとはこの事を言うのでしょう。某医大では夏のボーナスゼロ回答で労組が猛反発して多数の退職希望者が出たことも記憶に新しく残っています。これではホストクラブやパチンコ店と同様に日本の医療界も持ちこたえられません。現場としては少しでも早くワクチンや治療薬の実用化が待たれます。そしていつになれば新型コロナから新型の冠が取れて指定感染症から外れるのかを医療関係者は皆心待ちにしています。それまでは新型コロナと共存していくしかありません。

今現在は2020年夏。

2年先までの未来予想図を描いてみました。このシナリオが少しでも覆されて良い方向に向かうことを願っています。また6月には日本医師会の会長選挙がフェイスシールドを施して行われる様子が全国ネットのニュースで大々的に放映されました。そして中川新会長が選出されて新執行部に日医会員は今後の新型コロナ対策を期待しています。もう2019年の社会には戻れませんが、「打倒コロナ」の合言葉ではなく「withコロナ」で対応していかなければなりません。そしていつもの贔屓の飲み屋でマスクやフェイスシールドをつけないで昔みたいにどんちゃん騒ぎをしている光景が懐かしくなりましたので、これから過去の記憶の旅にまた出発します。

THE END

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