新型コロナとインフル同時流行に備えて

今年は10月1日からインフルエンザ予防接種を基礎疾患のある患者さんや高齢者から開始しました。例年なら11月になってから予防接種したいと言われる方もなるべく早く接種するように国から要請されていましたので「早く接種しないとワクチンがなくなるかもしれない」とハッタリをかまして促しました。実際に小学生までの予防接種が無償化されたことも更に拍車がかかり11中旬にはほぼ予約一杯で今現在の11月下旬には予防接種はほぼ終了という感じになっています。今年だけは誰しも早めの行動をとってほしいですし、手洗い、うがい、マスクを使用して3蜜を避ければ例年のようにインフルエンザは流行しないかもしれませんが、それに越したことはありません。インフルエンザと新型コロナの同時流行が仮に襲ってきたらまず医療崩壊になるといっても過言ではありません。その意味からも「備えあれば患いなし」なのです。

11月になってから北の方から初雪の便りが届き始めると同時に寒くなればどうしても感染症が流行し始めます。それはわかりきったことで北海道をはじめとして大都市では新型コロナ感染者数が徐々に増加の一途をたどっています。そして半年も経過して少しコロナ慣れをして3蜜が守れずにクラスターが各地で発生しています。冬になるとこのような種々の条件が重なってきますのでどうにか現状の罹患者数グラフを維持したいところですが、かなり困難であることも事実です。そのため国や県の行政側は夏場から秋から冬にかけてのインフルエンザと新型コロナの同時流行という最悪の事態に備えて我々医師会も含めていろいろと準備してきたわけです。今回ばかりはケチで有名な財務省や厚生労働省を含めた国側がなりふり構わず補助金など湯水のように拠出しています。この10年間は医療改革などと名目をつけては医療費削減に努力してきた財務省も結局は新型コロナで10倍返しをされましたので、数年後に新型コロナが落ち着いた時のコロナ復興税なるものを出して来るのは自明でその恐ろしさも今からあります。それでも目先の敵を倒さなければ日本や世界がしぼんでしまいます。

そのようなコロナ禍でたまたま医師会の理事をしていますので、今年に入ってからやたらと急な会議の招集が相次いであります。特に緊急事態宣言以後はこの秋から冬にかけてのインフル&コロナW対策についての会議が何度もありました。そしてようやく国や県が目指した冬の流行期に診療所でもインフル&新型コロナの検査が可能になるようなしくみができました。先日のニュースでは全国で2割以上の医療機関で新型コロナの検査が可能になっています。まだ11月は風邪も流行していませんし、インフルエンザも例年の100分の1程度です。しっかりと3蜜を避けて感染対策をすれば以前に騒いでいたインフルエンザやノロなどはほとんど流行しないはずです。全国の医療機関と行政と住民がタッグを組んでこの冬の対策をすれば新型コロナのみに集中できますので我々としてもその方向で頑張っていきたいと思っています。

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