ワクチン接種とPCR陰性パッケージ

クラスター対策班のメンバーとして、新型コロナウイルス感染症対策に携わってきた京都大学の古瀬祐気准教授(感染症学)が9月3日の対策分科会でシミュレーション結果を報告した。デルタ株程度の感染力などを前提とすると、対象者の8割以上が接種を済ませたとしても、コロナ禍前の生活に戻れば1シーズンで10万人以上の死亡者が出てしまう一方、一定の対策を継続すれば死亡者は1万人程度と、季節性インフルエンザの年間超過死亡の推定値に近くなる。古瀬氏は「シミュレーションを示すことで、どんな社会を目指すのか考えるきっかけになれば」と話している~以下の文章が厚労省のホームページに出ています。そして政府は秋からワクチン接種をしていれば行動制限緩和へ舵を切る模様です。現在の緊張感のない緊急事態宣言の延長を連発しても思ったほどの効果のないことは周知の事実ですのでいずれはこのような提言発出も時間の問題でした。そこでおおよその目安として8割接種の4割自粛制限で季節性インフルエンザ並の死亡率になるという一つのシミュレーションが出されました。これが本当かどうかはやってみないとわかりませんが、まずは目標を設定しないとゴールは見えてきません。そしてワクチン接種とPCR陰性証明書のパッケージで旅行もできるかもしれないという議論のたたき台も尾身会長から出されています。そして今後の世論の動向もみていかなければなりません。

それでは本当にワクチン接種とPCR陰性パッケージで旅行は可能か?という質問に対しての私なりの回答です。まずいくらデルタ株に対してワクチン効果が以前より落ちたと言ってもあくまで接種した人と接種してない人では罹患率や重症化率はかなり差があることも確かです。そしてマスコミは2回接種しても新型コロナに感染したという重箱の隅をつつくのではなく、接種したからこそ重症化を防げたという事実を発信しなければなりませんが、その点で日本のマスコミの発信力には疑問が付きまといます。またPCR陰性証明書は一部の専門家が言うように3日前の陰性証明ではこの3日間で感染しているかもしれません。勿論、完全な陰性証明などあり得ませんが、日本が全体としての一歩を踏み出すという意味では不完全でもあった方が良いと思います。ただし証明するために時間とお金がかかることへの国民の理解が必要になります。

その上で国はこれからの社会をどう動かしていくか、また我々はどのように防御しながら前進していくかでしょう。今までに経験したことのない災害で正解などありません。やってダメならまた違う方法でやるというトライ&エラーで進むしかありません。その意味でなるべく国や専門部会の委員の方は大変なことは重々承知の上で決断していただきたいと思います。この1年半で国民誰もが学んだこともかなり多くそれをいかして未来に繋げなければなりません。その点を考慮して一部では時期尚早という意見もありますが、ワクチン接種率が7割に到達すれば考えてもいいのではないかと個人的には思います。ワクチン接種率が6割がダメで8割で良いのかどうかもわかりません。

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