うつ(接種)かうつる(感染)か

昨年末まではコロナ禍でも束の間の穏やかな日々で久しぶりに故郷に帰省された方も多かったと思います。いずれ第6波が来るであろうことは誰もが予測していましたが、これ程までに急速にオミクロン株が年始に激増するとは思ってはいませんでした。事前にもっと周知されていれば状況が少しは変わっていたかもしれませんが、この2年間は規制と自粛の連続でしたので「今年の正月は少し気分を緩めたい」という誰しもの気持ちは仕方なかったと思います。

今回のオミクロン株の流行はある意味デルタ株と異なりワクチンを2回接種者でも半年以上経過すれば罹患しやすくなるという驚異的な感染力があります。一方、肺で増殖するより上気道など気管で増殖するため肺炎になりにくく重症化しにくいという特徴も持ち合わせています。つまり感染力が強く且つ致死率が高いウィルスに変異してしまうと一時的にそのウィルスは栄華を極めますが、周囲の生物全てを駆逐してしまい、結局最後は自らも共生できなくなってしまいます。人類のエゴと新型コロナウィルスのエゴは宇宙的観点から見ればコップの中の一瞬で終わるミクロの戦いに過ぎず、行きつく先は予めわかっているのかもしれません。究極的には人類を含めて全ての生き物は独り勝ちできないしくみになっているようです。

今回のコップの中の嵐ではどうも3回目のワクチン接種をするかオミクロン株に罹患するかしないと次のステージに進まないのかもしれません。つまり人類もウィルスもお互いの共生を図るためにギリギリの交渉を気管細胞の中の遺伝子で繰り広げていると考えることもできます。過去には肺細胞で人類とコロナが遺伝子を通じて情報合戦をしましたが、コロナの方に分があり優勢となったためにこのまま突っ走れば地球温暖化のように将来はお互いの利益が得られないと瞬時に遺伝子同士が察知してデルタ株が早めの退去をして、将来にわたり風邪ウィルスとして人類と共生できる道を模索している最終段階がオミクロン株なのかもしれません。いずれ新型コロナは季節性インフルエンザと同等若しくは普通の風邪ウィルスに変異していくことに間違いないと思いますが、その終幕のステージにやっと突入してきたのかもしれません。まだ何度かは大波小波が打ち寄せてきますが、今年中には薬も開発され使用できるようになりましたので一層お互いの共生に近づいてきています。あともう一歩そのハードルを越えなければいけないのが現在で、お互いの共生の準備としてうつ(接種)かうつる(感染)かしなければ前進しないのかもしれません。勿論、一部はワクチン接種がアレルギーなどで不可能な方もいますし、基礎疾患があり絶対に感染できない方もいます。そのような例外は仕方ないのですが、大多数の方はうつかうつるかで各々の体内で遺伝子を通してウィルスと会話する必要が次へのステージへと繋がっていくのだと個人的には思います。2022年はうつ(接種)かうつる(感染)かで2023年への新しい扉が開かれる大切な年になりそうです。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です