梅雨明けと節電とこれからの日本

今年もやっと梅雨が明けて真夏の太陽が降り注ぐようになってきました。ちょうど学校も夏休みに入り、夏本番を迎えます。いつもならクーラーをガンガンにかけている時期ですが、今年は去年同様にちょっと世の中の風向きが違います。当診療所にも6月下旬に中国電力から節電の協力要請がきました。医療機関といっても救急患者さんを受け入れる病院と異なり一般事業所と同じ位置づけのための節電要請です。6月頃から節電対策について検討してきました。具体的にはまず昼休みなどの時間帯は極力電源を落とす。クーラーは設定温度を去年より高めの28℃にして扇風機などで空気を循環させるなどの対策を早速とっています。

梅雨明けとともに暑さによる熱中症も増えてきます。とは言っても診療所に歩いてくる患者さんのほとんどは軽症です。「昼間外で作業をしていて、ちょっとふらつく」とか「体がだるくて頭が重い」などの訴えがほとんどです。そのような場合は、涼しい場所で安静にしておけば治療しなくてもほぼ回復します。ちょっと辛そうな場合は塩水が主体の点滴注射をすることもよくあります。しかしそれ以上の重症感が漂う患者さんの場合は悩まずに病院に行っていただきます。中等度以上の熱中症の鑑別は困難で、重症になってから病院に行っても手遅れになることも多いからです。

最近の夏って30年前と比較して皆さん暑く感じませんか?当時より二酸化炭素の排出増加のための温室効果による地球温暖化が進んでいるためでしょうか?冬は冬で昔は1シーズンに2-3回は雪が30cmくらい周南地区の平地でも平気で積もっていましたよね。今では年に一度でもまともに雪が積もれば多い年に思えます。現在でも鹿野地区は一度大雪が降ると日陰なら1週間程度は雪が完全に消失しないと聞きます。この富田地区では考えられないことです。また私たち地元民は生まれ育ったときから周南コンビナートのたくさんの煙突群を当然と思っていましたし、山陽新幹線で徳山に到着する直前の出光石油コンビナート群の夜景はこの地区のシンボルです。昨年爆発したトーソー株式会社では自家発電設備をもっていて一企業としては日本有数で、今回はその自家発電設備を使用して九州電力に売電する計画だと聞きました。いろいろなところで節電努力がなされています。当診療所も微力ながら協力したいと思っています。家庭の電気使用も勿論のことです。

山口県では上関原発問題で地元が揺れていますし、月末は県知事選です。これからの電力事情を考えると、脱原発が唱えられている中でどこまで化石燃料を燃やして地球温暖化を進行させるのか?と同時に太陽、風力、地熱などの自然エネルギーを国策としていかに世界に先駆けて実用化して商業ベースにのせるかが重要でしょう。レアアースを含めて資源の乏しい日本がこれからも世界をリードしていくためには未来の世代の教育も必要でしょう。とりとめもないことを書きましたが、日本人の古き良き伝統とこれからの新しい考えを融合して日本をより住みよい社会にしていきたいものです。

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