年初めに

「1年の計は元旦にあり」と小さい頃から必ずお正月に学校の宿題で書初めを書かされていました。習字を習っていなかった私はそれが苦痛でした。今から思えばパソコンが発達して年賀状も手書きではなく宛名印刷で100枚程度がものの30分で印刷できます。そして決まりきったように「今年もよろしく・・・・」と一言加えて年賀状も完成。昔だったら学校でゴム版を近所の文房具店で購入し鉛筆で下書きして、彫刻刀で掘っていく作業を毎年年末になると苦も無くしていました。今では毎年のことながら年賀状を書くことが億劫になっています。メールで「あけましておめでとう」と送るのは友人ならまだしもいいでしょうけど、昔からお世話になった恩師や知人には失礼でしょう。しかし実際の内容はといえば書いた通りで、まだこの世に生きているよという年に1回の証が年賀状というレベルに成り下がってきたのも事実です。ですからたまにお手製の年賀状をいただくと感激ものです。「今年こそは自分もお手製の年賀状を書くぞ」と意気込むものの300日も経過すれば過去の戯言のようになってしまいます。画面の中だけでこの世の中が進んでいくと人間の脳みそは漢字を読めても手で書こうとすると書けないという文明の利器症候群も出かねません。個人的にもその副作用が心配になりつつあります。

昔はスーパーやデパートに年末の買い物に行くのが楽しかった記憶が遠くにあります。お店も大晦日と元旦は閉めて2日が初売りでした。そしてお正月を迎えるために買い物客のせかせかした気分が入り混じって独特な息遣いが伝わってきました。そのなんともいえない忙しさがまたよかったのです。しかし今は年末セールを31日まで、元旦の朝から初売りセール。コンビニにいたっては365日変わらずいつものように動いている世の中が普通とかして、閉まっていたら「何事か異変でもあったのか?」と逆に心配になる時代です。

話変わりますが、今月で私もとうとう50歳の大台に乗ります。昔から思えば予測すらすることができなかった未知の年代です。そのような年の初めに「今年は何をしようかなあ?」とか「何を目標に掲げようか?」などと思っていた少年時代の姿は微塵もないけど、内面だけでもその初々しい気持ちで臨みたく思っています。さて「このお正月はどうされましたか?」と聞かれたら12年ぶりに一人旅をしてきました。プーケットへのダイビングツアーに一人で参加しました。およそ8人のツアー客とスタッフで総勢15名、全長25mのクルーズ船で寝泊まりしてダイビングポイントを周遊するツアーです。以前から行きたいと思っていたのですが、なかなか行くチャンスがなくて今回が初めての試みです。長女は受験を控えていますし、私が家にいて飲んだくれて「がんばれ!」と応援しても邪魔なだけです。またこれからの自分の残りの人生について少し一人になって考えたいなと思って決めました。このさらさら日記が掲載される1月6日は仕事始めで昨日帰国しました。この一人旅で自分は何を考えて何を得られたかについて、おいおいこの日記に書いていきたいと思います。まずは次回からプーケットダイビング日記がスタートです。

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