忘れかけていたものを取り戻す

Blog201402031372毎年この寒い時期の連休祝日の1日は周南市内を3時間かけて歩き回っています。ちょうどスポーツジムの定休日にぶつけて、正月明けのなまった体に活を入れる企画です。もうかれこれ5年になります。3年前は長男が小5で小1の二男と3人で歩き倒したこともありました。しかし今は長男が中2で歩こうと誘っても「寒いから嫌だ」の一言で終わりです。次男は次男で忙しそうです。ですから1人で「今年の目標は何にしようか?」などと考えながらの3時間です。時速6kmくらいの速さで20km近く歩くため物事を考えながらも、それ以上に周囲の風景を鑑賞しながら「昔はこんな建物はなかったよね」とか「昔この道を制服姿の坊主頭が登下校した道で、ここにはあれがあったよね」などと昔懐かしみながら歩きますので、なかなか人生について考えようと思っても過去の記憶のフラッシュバックの連続になってしまいます。しかしそれもなかなか楽しい道中なのです。

その中で今回新たに感動したこと、今日は成人の日で国民の祝日で昔は国旗掲揚が常識でしたが、現在はほとんどの家庭で国旗掲揚はしていません。自分の住んでいるプチ都会から北へ富田川を遡ると「いました、いました!今でも日本の国旗を掲揚している家が!!」そして歩いていると田舎の中学校の生徒が見知らぬ私に「こんにちは!」と声をかけてくれます。大都会では絶対にありえないことですよね?それと全く見知らぬ道を歩いているとふと「なんか今までにこの道を通ったような・・・」とはるか遠い記憶にあるようなないような不思議な気分になります。少しずつ記憶の糸を手繰っていくと、その道は35年前の高校の時にマラソン大会で10kmの道のりを走ったコースでした。人間の記憶って本当に不思議です。一度しか走ってない道でも脳裏の片隅に残って、再びインプットされると蘇ってくるのですから。

今回の最大の収穫は過去の記憶を取り戻したことです。自分の通い慣れた中学校を見ながらその当時学んだ友人や先生やその周辺の今となっては古びた建物を見ながら「あの当時どんなことを考えながらこの道を歩いたかなあ?」なんて考えるととても新鮮な気持ちになります。歳をとっていろいろと経験や記憶が増えた自分が、あの当時の昔の姿を思い出しながら同じ道を歩く。すると同じ道でも全く違った道に見えることもありますし、全く昔と変わらない道を歩くこともあります。その差は自分の経験値の差に行きつくのでしょうが、その変化を年に1回楽しむようにしています。今回は午後3時前から出発して歩き始めて3時間で約18km歩き切りました。最初は手がじかむようなこの冬一番の寒さでしたが、歩いていくうちに体がポカポカと暖かくなりうっすらと汗ばんできました。そして最後はかなり足にきました。夕日が彼方に沈む光景をみながら暮れゆく夕闇の中を家路に急ぎました。かなり足には疲労が蓄積しましたが、そのほどよい満足感と疲れがとても心地よいものでした。

さて来年はどのような新たな気分が生まれてくるのでしょうか?楽しみです。

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