仕事は充実感か?楽しみの延長か?

昨年、プロ野球ヤクルトの宮本選手が引退されました。私はヤクルトフアンでも個人的に宮本選手をひいきに思ったこともありません。その引退会見で社会人からヤクルト一筋で入団時に当時の野村監督に「名わき役になれ」と言われ「まさしく自分に与えられた使命だと思ってやってきた」と言われていました。また「野球は好きだが、プロになった瞬間から今まで一度も楽しいと思ってやったことはない」とも発言されていました。言いえて妙です。この記者会見を昨年テレビで見ましたが、宮本選手の人生観を少し垣間見たような一瞬でした。勿論、結果も残されています。2000本安打を達成して尚且つ犠打(送りバントなど)を400本以上打って、更に守備の栄誉ともいうべきゴールデングラブ賞も10回以上受賞されています。もしプロの世界で結果を残さなければ華々しい引退会見すらできませんから。

ビジネス本を読むと「仕事を楽しむことがコツ」とか「遊びの延長が仕事ならば最高の幸せ」などと書かれています。以前、読んだときには「そんなものかなあ・・?」と理解したようでもしっくりきませんでした。またこのさらさら日記の開始にあったての2011.7.31の第2号でも仕事とはという題目で書いています。そのときは「社会に貢献して人間らしく生活をするために必要なお金を得ること」とか「赤の他人を喜ばせてそれを自分の喜びにして人生を多彩にすること」などという当時の自分の解答がありました。しかし時間が経過すれば自ずと考え方も変化していくのは当然です。今の自分に当時の正解?をつきつけられてもやっぱり今の自分は否定しませんが、肯定できない自分も存在しています。そしてこのような疑問をいつも考えているのではなくて、突如頭の中に現れてきて自分に問いかけてくるのです。「本当にそれって正しいの?」ともう一人の自分が囁くのです。

今回の囁きのきっかけがこの宮本選手の一言だったのです。「プロになった瞬間から今まで一度も楽しいと思っことはない」の言葉が自分の中でひっかかっていたものがスルスルと解けていく瞬間でした。「そう、仕事を美化しなくてもいいのだ!やりたいことでも楽しんでやらなくてもいいのだ!楽しさと充実感は異なるのだ!」ということを。前回の解答から3年経過してまだまだ発展途上中の私ですが、自分の本当の正解はまだまだみつかりません。以前にも述べましたが、誰もが納得する正解なんてないのです。その時々の正しいと思ったことが正解なのです。そして10年、20年と過ぎて後ろを振り返ってみるとたくさんの当時の正解があり、結果として今の成長した自分があるのです。社会に貢献するという大義名分の仕事が大切なことにこれからも変わりはありません。しかしそれが「楽しいか楽しくないか」とか「充実しているかどうか」などは仕事を真剣に考えていればそれでよいのだと。最近の自分の中には「仕事一辺倒だと後でいろいろ後悔するよ。仕事以外の他のこともたくさんやって充実した人生を送った方がいいよ!」ともう一人の心の中の自分が現実の自分に囁いているように思えてならないのです。

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