今年も残りあともう少し

朝の冷え込みがきつくなってきまして、周囲を見渡すと木々は紅葉も落葉して枝だけになっています。朝ふとんから抜け出すのが億劫になるのが真冬の季節の始まりといっていいかもしれません。そして残り1か月をきろうかとする今日この頃、巷では忘年会が盛んになります。昔は忘年会をひとつのイベントとして楽しんでいましたが、この7-8年はあまり参加していません。飲んで笑って年を忘れるという行為も決して悪くはないと思っていますが、自分の考え方が変わったのでしょうか?今は毎日を平凡に過ごして毎日を同じペースで過ごす方が自分に合っていると思うようになりました。飲んで騒いで翌日は少し二日酔いという生活は勤務医の頃はよくありましたが、自分が経営者側にまわると明日の事を考えたら「早く寝よっと」と言う考えが優先されてしまいます。勿論それは歳をとったせいなのかもしれません。いずれにせよ、現在の優先順位では忘年会は自分の中ではずっと後方にしかないのです。毎日同じペースで同じことをしてその繰り返しの日々。以前の自分ならもう退屈で退屈でしょうがなかったと思います。しかし今はその同じ空間の中に身を置く方が楽なわけです。ではなぜそのような気持ちに変化したのだろうか?と考えると多分、個人で考えて楽しんだりする作業の方が外部の他者に対してすり合わせていくよりも楽なのかもしれません。頭の中だけで自分の楽しみをみつけて最小限度に外に対して行動をするというそんな行為が今の自分に最適のようです。また夢に日付を記したマイ手帳を眺め始めてから自分の中でもう一人の自分と対話できるようになったのも事実です。

今年はいろいろと考えることがたくさんありました。考えても自分の力ではどうしようもできないこと、それでもどうにかしようともがき苦しみます。結局は「なるようになるさ」が唯一無比の答えなのですが。人間は煩悩があるから少しでもそこから逃げ出したいとか打ち勝ちたいと思うのでしょう。特に子供のことに関しては親になって初めてわかることが今年はたくさんありました。自分の将来は自分自身が決めることです。そんな当たり前の事は誰でも知っていますが、多分それは知っているつもりなのです。本当にその大きな壁にぶち当たると真理さえ白か黒かわからなくなってしまいます。その時初めて自分が今まではわかっていたつもりだけで、決して心底理解していなかった自分に気づいて慌てふためいてしまいます。そして何も考えてこなかった自分が腹立たしくなるのです。子供からすれば「何言ってんの?」くらいにしか思わなかった有難迷惑な話なのかもしれませんが、親になって初めてわかるこの気持ち、皆さんも経験したことがあるでしょう。とても抽象的な話になりましたが、今年1年振り返ってみたら本当にいろいろ思い巡ることが多く、それも自分の力では手の届かない所にありました。そしてその届かない場所を眺めながら一人もがいていろいろと考えた1年でした。来年もこのラビリンスがまだまだ続きそうですが、前を向いてぶれないで歩んでいくだけです。

真赤なやまほうしが12月になり一気に落葉して新たな春への出発の準備が始まります。

椎木内科循環器科

やまほうし

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