佐賀の同志に会いに行く

先週、一昨年秋に開業されたDrの診療所を見学してきました。そのDrとは4年前に仕事を通じて知り合い今回開業されたので一度見学したいと思っていたところちょうどよいタイミングで訪問することができました。知り合いといっても種類がたくさんあります。子供の頃からの友人や親友、大学時代の旧友などと友人というカテゴリーのジャンルは同じでも頭の中の引き出しは別々に整理されています。社会人になるまでは仕事関係の友人は表面上だけの付き合いで結局は学生時代までの友人の方が長い付き合いができるのでは?と思っていました。確かに年賀状などのやりとりは一生ものです。しかし遠い親戚より近くの他人という名言があるように、結局仕事を始めてからの狭い業界の中で知り合った友人の方がいろいろな意味で一生の付き合いが続きます。しかし友人または知人であって決して親友ではありません。そして友人という語彙も自分の中でピタッときません。そこで思いついた言葉が同志です。生い立ちから社会人まで全くの見ず知らずの他人で仕事上の繋がりをきっかけにして交流が始まる。しかしプライベートはお互いに一切立ち入らず、仕事の延長線上の飲み会でもお互いの仕事上の不安や不満をぶちまける関係。ときにはプライベートな会話が少し入り込んでくることもあるけれどもすぐにお互いにサラッと流すような関係。それ以上お互いに入り込まないけれど通常の仕事だけの関係よりは進化した関係。それが自分の頭の中で語彙を探していくうちに「同志」という言葉に行き着いたのです。今回はそのような同志が一昨年開業されたので見学に行ってきました。

行ってきたのは佐賀県鳥栖市です。博多までは度々行きますが、それ以上足を延ばすことは滅多にありません。家族旅行や出張で熊本や鹿児島に行ったくらいです。博多から新幹線の駅では次になります。新幹線に乗れば徳山と新鳥栖間はおよそ1時間ちょっとで到着です。あらためて新幹線の便利さを実感する瞬間です。いつもは九州新幹線で素通りする駅ですが、生まれて初めて新しい土地に足を踏み入れる瞬間と言うのは何とも言えず心地良いものです。今回見学させていただいた同志も開業医としては新米です。しかし医療を取り組む姿勢を見ると遠い昔に私も持っていた懐かしい記憶が蘇ってきました。この見学は情報収集よりもある意味で昔の自分を思い出す旅でもあったわけです。歳をとってくると旧友に何十年ぶりかに会って昔話に花を咲かせるのも楽しいことですが、数年に1回で十分でしょう。なぜならこの何十年間のお互いの生き方を知らないわけですから、そこで共通点や妥協点を見出すとしたら家族や仕事や思い出話など話題は限られますよね。そしてなによりも昔の印象を大事にしたいのでそれ以上話題を掘り下げても仕方ない。むしろ自分の表面的現状を知る同志の方が現在進行形の自分には必要なのではと思います。そして以前にもブログに書きましたが、死ぬまでずっと自分の最大の理解者であり最高の同志とは配偶者でそれに勝る者はいないと確信しています。今回は生まれて初めて降り立った新鳥栖駅を掲載します。昨日まではサガン鳥栖くらいしか知りませんでした。

新鳥栖駅

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