継承者も「男はつらいよ」

安倍晋三総理や小泉進次郎衆議院議員は世襲議員です。厳密に言えば祖父の時代から世襲されてきているので継承2代目ではありません。医者の家系でも私の友人で5代目という人物もいます。それだけ継承されてくるとおいそれとその家系をつぶすことは周囲のプレッシャーが強すぎてできないのでしょう。その典型例が皇室です。一方、1代で会社を築いて財を成す成功者は書店に行くとビジネス本などを見渡すとたくさんいます。政治家で言えば現在では橋下徹さんで過去を見れば田中角栄さんでしょう。では継承2代目で成功している人は?といえばあまり頭に浮かびません。私が経済や社会に疎いのも一つの理由かもしれませんが、それをさっぴいても思い浮かびにくいのではないでしょうか。この世の中は一代で華々しく散る人々が最も多く2代目がその財産を食いつぶしてしまうこともよくみかけます。そして3代目までいくとある程度軌道に乗るのかもしれません。そこで以前ブログで書いた徳川秀忠の登場です。私は今でも秀忠が好きなのですが、今回は継承2代目が何をしなければいけないのか?何をしてはいけないのか?についてこの正月に寝転がりながら考えてみました。

まず失敗する典型例、それは親の七光りを利用しようとする輩、または親の財産、これは知的な情報や人的財産からお金に至るまでの全ての自分の力で得たものではないのにさも自分が勝ち得たものと大きな勘違いをして食いつぶしてしまう輩です。これは過去を遡っても現世でも多く見かけます。2代目が1代目を更に上回って大きくした事例も多くあると思いますが、これはあくまでも1代目の知的、物的財産を全て引き継ぎうまく活用して大きくしたにすぎません。もし2代目が1代目だったら本当に成功していたかという前にその業界に進んでいたのか?という根本的な疑問も湧いてきます。多分2代目の成功というのはいかに1から3代目にバトンを受け渡すことが長けているかにかかっているのではないかと思うのです。その後3代目もしかり爺さん、父さんの背中を見ながら育ってきたため自分の生き方は生まれた時からかなり限定されています。その意味ではその血筋をひくDNAをもったサラブレッドという言い方をすれば聞こえはいいのですが、その道で成功できなければお家断絶をしたA級戦犯にされるのです。とても厳しい状況で生きていることは確かでしょう。その意味では親が普通の人で小さいけれども幸せな家庭で育った人生というのも決して悪くはない人生だと思います。

2016年、一億総活躍社会をうたっています。それは非常によいスローガンです。機会均等の平等社会と政策では掲げていますが、まずこの世に生まれたときからチャンスの平等は制限されています。チャンスを与えてもらう平等の権利について橋下徹さんが語れば「その通り!」と頷くことができますが、継代の現総理が声を大にして言われても「あまり説得力がないのでは?」と思うのは私だけでしょうか?少しひねくれた言い方になったかもしれませんが継承者も「男はつらいよ」という表現がぴったりかもしれません。

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