スマホで正しい道、自分の現在地を知る

今はスマホにGPS機能があるために迷子になることもなくなり、探す店がわからなくてもおまわりさんに聞く必要もなくなりました。スマホのグーグルマップで今の自分のいる現在地が一目瞭然にわかるからです。スマホに変更して何が一番便利なったかと言えばまずネット閲覧、そして次にこの現在地の矢印機能がとても重宝しています。では日常生活の中で自分がどこに立っているかを検索する機能に置き換えてみたらどうでしょうか?今自分がしていることが正しいのか間違っているのかを自分では正確に判断できないことってよくありますよね。他人がすることなら大いに意見を物申すことができるのですが、いざ自分となるとなかなか正しい判断が下せません。今まで自分が通ってきた道が正しかったかどうかもなかなか評価ができません。そこで人間は大いに悩みます。その模範解答はありませんし、スマホのGPS機能も正しい位置情報を教えてくれません。

先日テレビで塾の講師の先生が話されていたことがその疑問に対して私の中ですっと腑に落ちました。その先生曰く、正しい道を探すのではなく、今進んでいる道を正しい方向に向けることだと。とかく世の中は制限時間内に結果を求められることが多く、どうしても最短で正しい解答を探さなければなりません。しかし正しい解答を最短で見つけるのではなく、今自分がやっている舵取りの方向性を正しくすることが大切なのです。その目標到達のためには最短距離を全速力で走りきるのも悪くはないのですが、回り道をしてもいいから今やっていることを試行錯誤、模索しながら正しい道に導いてやること、それが良い結果を得ることができ人生を充実させることだと私なりに解釈しました。もう一つ「バカの壁」で有名な養老猛さんの本に「本当の自分を探す」ことよりも「本当の自信を育てる」ことの方が大事だということを最近出版された「自分の壁」を読んで前者の講師の先生が言われたことと共通部分があるように思えました。よく山に登るときに現在地の矢印表示がありますが、「本当の自分」なんてそのGPS の現在地を示す矢印程度のものでその矢印が正しく表示されていても、これから登る山頂にはいろいろなルートがあります。どのルートでもそれがその登る人にとっては最短で簡単なルートとは限らないし、進むべきルートは幾通りもあるわけで、仮に間違っていたとしたら正しいルートに向け直さなければなりません。そのためには今の自分に「本当の自信」を持たなければ登れません。そして「本当の自信」を持つためには日々の地道な努力がかかせません。

自己の確立とか自分探しをするには、GPS機能を駆使して自分の現在地を知ることも大切ですが、もっと大切な事はこれから進むルートはたくさんあっても自分が選んだルートが山頂への正しい道になるように舵取りをしていくことなのです。人生の現在地を表示するGPS機能は誰でもアプリとして生まれたときにインスツールされていますが、それをナビとして正しく使えるかどうかの方が重要です。しかし私たちはスマホ同様になかなかその性能をうまく使いきれてないように思えるのです。

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