アルバイト

長女が週数日間ですがアルバイトを始めました。学業に支障をきたさない程度に小遣い稼ぎをして同時に世の中の現実のしくみを知るにはとてもよい社会勉強です。またお金の大切さを知ることもできます。以前自宅で次男の数学と英語の勉強を見るアルバイトをさせましたが、それはあくまでも身内ですので甘えがあります。それでも大学生は家庭教師が一番楽で稼ぎのよいアルバイトではないかと私は考えていました。しかし今回は敢えて長女は家庭教師を選びませんでした。なぜ?と不思議に思って家内が聞いたところ弟の勉強を見ていて自分は絶対に向いてないと確信したそうです。別にそこまで厳格に思い詰めなくてもと感じましたが、それはそれで尊重しなければなりません。世の中の家庭教師のアルバイターがそこまで真面目ならもっと受験生は賢くなりワンランク上の学校を狙えるかもしれません。それはさておき何のアルバイトを始めたかというと家内が「やるならスーパーなどの対面販売のアルバイトが一番世の中のしくみや人間の性を見ることできてお金のありがたさがわかる!」と勧めたので、駅前のデパ地下の惣菜売り場でアルバイトを始めました。時給はまだ学生ですからたかが知れています。しかしその貴重な経験が必ずや長女の将来に役立つと信じています。アルバイトができるのも時間の余裕のある教養時代だけで専門の実習に入ったらそんな時間など到底ありません。今回の娘の英断には敬意を表さなければなりません。

ところで私は学生時代にアルバイトをしたことがありません。自分もする気はなかったし周囲もする雰囲気はありませんでした。高校の友人とその話題になると自然と避けていました。なぜなら周囲からは「金持ちのボンボンだから」と言われるに決まっていたからです。自分で納得できる答えが見つかるまで沈黙していたと言った方が正しいかもしれません。自分にとっての正答を22歳になって得ることができました。私の中学と高校の友人で大学は仙台に行きましたが、卒業して就職で上京してきました。その時はまだ私は学生です。彼の実家は決して裕福ではなく普通の家庭でした。その彼が「俺は大学生の4年間という貴重な時間を親に買ってもらった。そんな貴重な時間をアルバイトで一時的な小遣い稼ぎなんてもったいない。だから俺はアルバイトをしなかった」と言ったのです。アルバイトに関して少し後ろめたさを抱いていた私にとっては大いに前向きにとらえることができた一言でした。その後アルバイト談義で彼の名言をよく借用させてもらいましたが、それに少し自分なりのオリジナルを付け加えて「明日の食扶ちが困るほどの学生ならいざ知らず、そこまでの学生は普通そんなにいない。それなら数年先には嫌というほどお金のありがたみが身に染みてわかるのだから、そんなに急いでお金を稼いでどうするの?それより今は学生という身分でしかできないことをすべきだ!」と言い訳をしていました。娘の場合と自分の言い分は異なりますが、どちらが正しいかはそれぞれの置かれた時と立場で変わってくるのです。ニートにならず普通に生きればいずれは仕事に就くのですから。

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