天皇陛下の退位について思う

先月の通常国会で天皇陛下の退位に関する皇室典範特例法が改正されて自由党を除く全ての与野党で合意可決されました。一方でテロ等準備罪は与野党が全く相容れずに委員会採決を省略して強行採決で可決されました。東京オリンピックを控えて与党が数の力で必ず可決可能とは言えちょっとやり過ぎではと思います。今回の特例法は国民の誰もが昨年の天皇陛下の思いをビデオメッセージで見て世論も後押しして国会議員も「急がなきゃ、でも粛々淡々と静かに」という気持ちで議論を進められました。一般国民としては陛下だって人間で人権がありご高齢による退位を日本国憲法によって縛られるべきではないという世論が大勢を占めたからなのでしょう。日本という国は天皇制を維持していますが、国家の維持には素晴らしいシステムだと個人的には思います。しかし第三者のよからぬ者がうまくその天皇制を利用して一旦歯車が狂い始めると過去には戦争へと向かわせてしまいました。そのために天皇は国の象徴になったのですが、その象徴でも引き際はあるのではないかと思います。今回はその議論だったわけで国民の代表である国会議員がしっかりと迅速に決めていただいて本当に良かったと思います。「他の法案も全会一致で可決されればもっと良い国になるのに」と思っているのは私だけでしょうか?ただ今回は一代限りの特例法であるため野党が主張する皇室典範の改正と女性宮家の創設に関してはこれを機に更に議論を継続して国民の皆が賛成できるように全会一致で将来可決してほしいものです。

さて実際にはいつ元号が変わるのかということが最大の関心事ですが、早速カレンダー業界から再来年の平成31年1月1日なら遅くとも平成30年初頭には告知してほしいとの要望が出されました。もっともなことで我々は日常生活で元号に慣れ親しめば親しむほど新元号に変わっても「旧元号では何年?」と換算してしまいます。今年が昭和92年と今でも高齢者で昭和一桁の患者さんの年齢を換算するときには使ってしまいます。また新元号になってもついつい古い元号で平成31年と書いてしまい書類を書き直すことが数か月は続きそうです。それなら西暦に統一すればいいのですが、頭では理解していてもなかなか心情的には全てを西暦に移行することはできません。それが過去から今日に至るまで天皇陛下を中心として栄えてきた国家の証だと思うのです。年月日の印鑑もそろそろ朽ちてきたので買い換えようかと思ってもあと1年ならどうにか使い潰そうとも考えてしまいます。また昭和天皇誕生日の4月29日が一旦緑の日に変更されその後昭和の日として記念日として残されました。ゴールデンウィークにはかかせません。12月23日も平成の日として残されるのでしょうか?クリスマス期間の催しとして消費の拡大を図るには政府として残したらどうでしょう。次の2月の天皇誕生日を新たに加えて歴代天皇陛下の誕生日をある程度残して働き過ぎの国民に少しでも休息を強制的に取らせた方がよいのかもしれません。いずれにせよ平成天皇もお人柄は素晴らしい方で上皇になられてもお元気で日本国民を見守り続けられることを願っています。

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