楊貴館

春本番で桜が満開の中3月最後の週に家族総出で1泊の温泉旅行に行ってきました。3年前に行ったことのある長門市油谷の楊貴館という温泉ホテルです。都会と違って値段はリーズナブルで海に面したホテルから眺める夕日は格別です。しかし過去に2回宿泊していますが、運悪く2回とも夕日を眺めることはできませんでした。今回は3月下旬から連続10間の晴天続きです。気象庁によると過去50年間の統計で桜の開花から満開そして散り始めまでの約2週間雨が降らなかったことはないそうです。今年は大雪から始まる異常気象続きでしたが、夏は酷暑になるのでしょうか?将来は満開の桜を眺めながらの卒業式にならないことを祈るばかりです。行く途中は中国縦貫高速道を長女が運転して行きましたのでビール片手とはいかずに自分の運転より更に緊張感が続きました。そして自然の山桜も見事に満開を迎えていました。今回は本当に家族旅行が最後になるかもしれませんので12日の短い旅程ですが、一瞬一瞬の景色が格段に異なって視界に飛び込んできます。夕日には程遠い午後3時過ぎにはホテルに到着しました。明日の昼まで何も考えずにただひたすら今という時間を楽しむためだけに油谷までやって来ました。今回の部屋は前回同様に家族7人が一部屋に入れる特別室を予約しておきましたので窓から眺める海も絶景です。今ここにいるという時間が貴重に感じられます。

まずビールを一気に飲み干してから早速温泉につかります。足の不自由な父を長男、次男が脇を抱えて温泉に一緒に入りました。そんな後ろ姿を眺めると本当に家族という絆の大切さが身に染みてきます。そして今回は予定通りに露店風呂から綺麗な夕日を眺めることができて大満足です。父親も自分と同じように感じているかと思いますが、若い時には忙しさや面倒くささにかまけて家族という大切な物を見失うことがよくあります。「失って初めてわかる」と人は言いますが、「失う前にわかること」の方が遥かにいいに決まっています。それを気づかせてくれた親や子供たちに感謝しています。子供たちはまだピンときていませんが、「旅立つときは祖父とはこれが最後かもしれないと思って挨拶して行きなさい」と訓示しています。夜は弟夫婦とも合流して11人の大所帯で夕食です。弟も近くに住んで会話もよくしていますが、所帯を持ってからは頻繁に交流することもなくこのように一緒に行動するなんて数年に1回あればよい方ではないでしょうか。そんな非日常的な空間と時間が流れるように過ぎていきます。流石に今日は酔っぱらえませんでしたが、1月からの疲れもたまっていたのでしょうか?早々と寝てしまいました。親子3世代そして弟家族と一緒に貴重な夜を過ごせました。

翌朝もゆっくりと朝風呂につかり、昼にはホテル直営の山奥にあるトトロの里という蕎麦屋に行きました。そこはスマホの電波も届かない人里離れた山中ですが、予想通り見事な自然の山桜が麓より遅れて今は我が世と咲き誇っていました。3年前も同じ頃にこの里に来ましたが、今回の満開の桜は当時とはまた違った趣の清々しさを感じました。

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