私の知らない東京

前回はフェルメール鑑賞までお話しましたが、その日はもう一つの目玉靖国神社参拝をしてきました。これも次男が上京したら是非行きたい場所でした。次男は学校では理数系よりも社会が得意です。理数系の得意な私からすれば日本史、世界史など高校時代は全て暗記科目に思えて大嫌いでした。しかし歳を重ねるごとに歴史でも特に日本史の重要性は身に染みて感じています。なぜなら自分の母国の歴史を知らないで黒船たちと戦うことはできないからです。母国語をしっかり読めて話せて書けることは日本人として大切なことは言うまでもありませんが、現在の混沌とした世界情勢の中では、北方領土、竹島そして尖閣諸島問題などまずしっかりとした日本史を義務教育で教えないと結局は中国や韓国やロシアにしてやられます。これからも簡単に解決できない問題ですが、知らないでは済みません。今回の靖国神社も戦後史からみれば非常に重要で複雑な問題が絡んでいることに間違いありません。ですから一国の総理大臣が参拝するかどうかで外交問題にまで発展してしまうのです。私も社会は不得意ですので靖国問題については不勉強で詳細はわかりませんが、大雑把な事はわかります。しかし「その大雑把な事さえ知らない若者がなんと多い事か!」とい事実を嘆きたくなることも事実です。次男は元来社会が好きでしたのでそのあたりは理解していたのでしょう。よって本日靖国参拝と相成ったわけです。靖国の大きな門を目の前にすると自然と背筋がピンと伸びてきます。どういう理由にせよ日本の為に命を捧げられた御霊に対しては敬うのは当然です。しかし世界共通の考え方ではありません。ですから史実だけでもしっかりと知らなければならないのです。

翌日には国立西洋美術館でルーベンス鑑賞をしました。これはフランダースの犬で出てきましたので、我々の世代は月曜の夜7時からのカルピス劇場で名前を知っている方は多いのではないかと思います。若い頃にルーブル美術館など行きましたが、ルーベンスの作品は結構観ていましたので今回もその宗教画を見ると若い頃を思い出してしまいます。最近CMでフランダースの犬のパロディをやっていますが、個人的にはパロディは好ましいと思っていません。その後は中野ブロードウエイに行きました。学生時代に阿佐ヶ谷に住んでいましたので近所ですが数回しか下車したことはありませんでした。現在はいろいろなレアものが集まる昭和の世界があるということを次男から聞いて初めて知りました。実際行くと本当に若い頃を思い出す品々が豊富でした。特に仮面ライダーのカード写真を私も当時集めまくっていましたので、もしそれらが現存していれば少々の小金持ちになるくらいの価値があることにはビックリしました。

私の知らない東京が30年の時を経て次世代の子供たちによって再現されてきました。当時もっとこんなことをしていればと思いますが当時はそのように思いません。何十年という人生経験をしてからその当時が再現されるのだと思います。これからも上京することは多々ありますので、私の知らない東京の再発見を楽しみたいと思います。

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