社会的問題にまで発展した医学部不正入試

昨夏から社会問題化した医学部不正入試事件ですが、いよいよ医学部入試がスタートしました。そこで受験生の皆さんにとり今年の入試は絶対に男女差別や年齢差別はないと思いますので悔いのないように全力で頑張ってほしいと思います。今回の不正入試に関しては明らかに差別であり、ルール違反ですのでお咎めがあっても仕方ありません。しかし受験生や大学内の学生が悪いわけではありません。勿論、ルール違反して入学した学生に問題はありますが、全て本人の責任というわけでもなく複雑です。不正は決してよくないのですが、医療現場を知る者としては医師という職業は時間外労働など昔から労使協定など蚊帳の外で過労死など当たり前です。女性が結婚、出産したら倍の仕事を残った男性がカバーするのも当たり前でそれに対して国は人を助けるという大義名分を盾にずっと働き方改革に目を背けてきました。今でこそ現総理が働き方改革を訴えていますが、医師の時間外労働は全く無視されています。そして病院の救急外来にはコンビニ受診が後を絶ちませんし、救急車をタクシー代わりにする輩もいて本当に必要な急病人が手遅れになることもしばしばあります。そのような無責任な政治や国民の行動が背景にあるということも事実です。ですから最初は不正入試で始まりましたが、次第に論点がずれていろいろな問題が浮上してきました。個人的には今までタブーとされてきたパンドラの箱を開けたことは良かったのではないかと思います。なぜならそれによって社会に考え直すチャンスそして社会構造を変えるチャンスを与えることができるかもしれないからです。

話を元に戻しますが、不正入試は悪い、それで終了です。ではなぜそのような事になったのかといえば医師を育てるには学校で6年、それから研修で6年かかります。結局最低でも12年かかるのですが、それでもベテラン医師には太刀打ちできません。そして国からの財政支出がかなりあります。特に国立ではほとんどが税金で賄われます。以前に国立医学部を卒業して医師免許を取得してテレビ局に入社した者がいましたが流石にやめてほしいと思います。また50歳の方が医学部入試で不合格になり裁判を起こしましたが、裁判所はある程度の年齢制限はやむを得ないことを是としました。流石に今回の男女差別で裁判を起こせば勝つでしょうが、それでも考えてほしいのです。今の日本の医療現場の現状を知ってほしいのです。決して女性に医師になるなと言っているのではなくて、もし本当にこれから高齢化を迎えて日本の医療を支えていくとすれば倍の人数がいてもおかしくありません。しかし政府は医師の人数を制限して日本医師会も同調しています。しかし本当に国民目線で医療を考えるなら医療政策は全て国が主導しているわけですから結局は医師免許を持つ者全てを国家公務員にして国家統制しなければならなくなります。そうすれば挙句は社会主義国家のように崩壊するのではないかという危惧もあります。日本の官僚も国家公務員で不祥事もしょっちゅうですが、志を高く持つことが一番の難問でしょう。医師免許をもてば国家公務員、それも一案かなと今回の不祥事についてない頭で考えています。

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