本当なら今はオリンピック

新型コロナウィルスの影響で東京五輪は延期となりましたが、そうでなかったら今は日本中が歓喜の渦でしょう。また開会式前日の海の日からスポーツの日を含めて土日を入れて4連休と閉会式とその翌日の山の日を入れた連休は平日に戻されませんでした。オリンピック延期決定直後にはそれらの祝日が消えるのではないかとネットで盛んに言われていましたが、祝日を変更するには祝日法というまた小難しい法律があってその変更手続きだけでも国会の承認を得なければなりませんので、このコロナ騒動の中での休業補償や医療体制や緊急事態宣言下で些細な法律変更は国会議員の誰もが無駄な時間と労力を費やすだけだと思ったのでしょう。丁度7月23日の海の日は休日診療所の日直当番に当たっていましたのでもしかして祝日が平日になったら当番もご破算かと淡い期待もありましたが、水泡に帰しました。7月に入ってから東京の新型コロナウィルス感染者が300人に到達しそうで祝日が増えてその連休の期間だけでもステイホームが守られれば少しでも感染増加に歯止めがかけられるかもしれません。しかし政府の方針はGo toキャンペーンは東京を除外して予定通り実施されそうです。一方で夜の街への自粛について都知事を含めて関東近辺の各知事が都民や県民に協力要請をしていますが、これも全く強制力もなくあまり効果がないように思われます。寧ろ感染者の増加に対する恐怖心が一般人の歌舞伎町への足を遠のかせているに過ぎません。一度自粛解除をすると再び規制をかけるのは誰しもとても勇気がいることです。検査体制の充実により感染しても軽症か無症状の若者が多数を占めているという理由で国も東京都も再度の規制には二の足を踏んでいるのかもしれません。確かに現在は緊急事態宣言前の4倍以上の検査能力がありますので現在の200人は4月で言えば50人程度の感染者に相当するのでしょうが、それでもこれから徐々に重症者が増えてくることに間違いありませんので東京の指定感染症病院はたまったものではないでしょう。政治家が言う医療体制のひっ迫と医療関係者が考えるひっ迫は明らかに異なります。そして梅雨が明けると熱中症の救急搬送も増えるため医療機関は大変です。

もしコロナがなかったら「今はどの競技を観て盛り上がっているのだろう?」「来年の今頃はオリンピックで盛り上がっているのだろうか?」と誰しも想像したのではないでしょうか。最悪の場合、コロナでオリンピックも中止となり鬱々とした気分で夏を迎えているかもしれません。それこそ1年先のことなど鬼が笑っていますが、現在の状況では日本中が1年後のオリンピックを楽しみに待っているという雰囲気には到底なっていません。アスリートも大変苦しい胸の内かと思いますが、日本中の皆が「ガンバレ、ニッポン」とエールを送れるような雰囲気にならなければなかなか開催も困難かもしれません。そのためには何といっても「打倒、コロナ!」を合言葉に早くワクチンが開発されて世界中に供給されなければいけません。戦後奇跡の発展を遂げたニッポンが今再びオリンピックを前にその底力を試されていると言っても過言ではありません。

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