知床から摩周湖、阿寒湖へ

朝から快晴で午前10時に遊覧船に乗りましたが、2階席最前列でカメラ撮影には最高ですが、日よけの屋根がなく思いっきり日焼けしそうです。それでも人間が立ち入ることも拒むほどの断崖絶壁で海岸に唯一漁師の夏場だけ滞在する番屋が点々と見えます。いくつもの滝を観ながら船は岬へと進みます。途中で本日の目玉のヒグマの親子らしき小さな影を捕らえました。トータルで6頭のヒグマの姿を追うことができました。それから船は知床岬へと向かいます。海の向こうには国後島が拡がっています。今回の旅行で得た最大の成果は北海道の大自然の雄大さと一方で国境という人間の欲で引っ張った理不尽なちっぽけな概念の対比を身近に感じることができたことです。その大きな目で空から地球を眺めることが明日の摩周湖での星空観測です。これも事前に月の出る時間を調べて暗闇の摩周湖での星空観測ツアーを予約しました。後にわかったことですが、その当日はペルセウス流星群が最大に見える日だということで更に期待が膨らみます。

下船して猛暑の中、知床五胡を散策して早々に摩周湖に向かいます。摩周湖は前回も行きました。当時は前日からの低気圧で稚内では気温零度の中で日本最北端の地を踏み、その寒波の影響で摩周湖は銀世界に包まれていました。雪の白と空の青のコントラストの神々しさについつい時間を忘れてしまいました。霧の摩周湖と呼ばれてなかなか絶景を観ることができないのですが、その確率に再び今回賭けることにしました。賭けは見事に勝って夕日を背にした絶景に再び出会えました。益々、今夜の星空に期待が膨らみます。早々に川湯温泉の旅館にチェックインして硫黄がプンプン匂う掛け流しの湯で汗を流して夕食を終えます。午後8時30分にツアーバスの迎えが来ます。ガイドさん曰く、このお盆時期に摩周湖で星空が観測できるのはこの10年で初めてとのこと。実際に真っ暗闇の摩周湖展望台に行くと満天の星空です。天の川からペルセウス流星からほぼ全ての星が観測できて大満足です。星空観測では過去にマウナケアに行きましたが、そこは標高2000m付近から観測するため別格です。10年前に萩の沖合40kmの見島の暗闇で観測した星は本日の摩周湖と負けず劣らずの星空でした。やはり星がきれいに見える場所に住んでいることは喧噪な都会とは対照的でそれはそれで価値があります。翌日は阿寒湖に寄ってボートでマリモの生息地まで足を運びました。前回の時はマリモを旅の思い出に購入しましたが、今回は思い出という記憶が頭の中にいっぱいになって溢れ出そうでお土産はいりません。

旅も終わりに近づいている今、飛行機で釧路から羽田に向かっています。羽田で長女と長男とは別れ、次男は5日後に佐賀に向かいます。「次回また5人一緒で同じ時間を過ごす時が訪れるのだろうか?」という瀬戸際まで我々の子育て日記は進んでいます。35年前の北海道ではそういう日がいずれ来るという実感はなく、今回は痛いほど実感していますので少々批判はあるかと思いますが、万全の感染症対策をして家族旅行を決行しました。次に北海道の地を踏む時はまた家族構成が変わっているかもしれません。

THE END

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