新型コロナワクチン集団接種の模擬訓練

今年の春の桜の開花は今までで最も早く開花宣言が下関で出されました。その開花宣言から数日したポカポカ陽気の木曜の午後にキリンビバレッジ体育館で周南市主催による新型コロナワクチン集団接種の模擬訓練が実施されました。キリンビバレッジのある周南市総合公園は桜の名所でもありますが、まだ当日は開花していませんでした。周南市で私の知る限り最も早く開花するのは名前の如く二番町の桜馬場通りです。当日キリンビバレッジに行く途中で桜馬場を通ると車窓から桜並木の数本に一分咲きにも満たない程度開花していました。その時点で首都圏はまだ緊急事態宣言下でしたが、それでも桜の開花は嬉しいものです。一方でこれから始まる新型コロナワクチン予防接種は大変な事業です。その4月下旬からの一般接種の開始に先立ちスムーズに接種が施行されるために事前の練習が本日開催される模擬訓練なのです。桜のほんわかとした春の陽気とこれから始まるピンと張り詰める緊張感がとても対照的に感じられます。本日の模擬訓練の目的は実施する際の問題点の洗い出しです。やってみると意外な疑問や課題が浮かび上がってきますので実際の接種開始までにその問題点を洗い出して解決していかなければなりません。

当日は我々医療関係者も20人近く参加しましたが、実際の被接種者や会場受付や誘導などの人員確保のために50人近くの市役所職員の方の参加もあり報道機関などの参加も含めると総勢100名近くの参加者がありました。まずは冒頭に市長の挨拶があり、その後各部署に分かれて段取りの説明がありました。そして午後2時から実際と同じパターンで訓練の開始です。私は被接種者に対しての新型コロナワクチン予防接種の問診及び診察をして接種の可否を判断しました。実際にワクチンを接種するのは看護師になります。事前に新型コロナワクチン接種の要項やワクチンの内容、そして問診票のチェックなどは確認済みでしたが、それでも実際に訓練が始まると物品の配置から人の流れ、そして問診の内容に至るまで様々な場面で疑問が生じてきます。その疑問点を訓練後のディスカッションで意見として上げて今後の実際の本番に向けて改善していきます。

実際に30分で二人の医師でおよそ30人の問診をとり接種の可否を判断しますが、本日の問診者は高齢者ではなく若い方が多かったために会話や移動などもスムーズで接種も滞りなく行われました。しかし実際に接種が高齢者だったらこんなにスムーズにいくとは限りません。問診のチェックの内容確認や移動なども時間がかかります。本日の模擬訓練と比較すれば2倍近く時間がかかるのではないかと思っています。これも事前にやってみて初めてわかるのであって本日の模擬訓練は実のあるものでした。訓練終了後にディスカッションをしましたが、私同様に他の参加者の皆さんもそれぞれの部署で様々な疑問や意見が出されました。その意見を次回の委員会への持ち越しとして午後3時過ぎに終了となりました。暖かい春の日の午後にこれから始まる大規模作戦の前哨戦をいち早く体験させてもらいました。

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