Tokyo2020の無観客開催とチケットホルダー

再度、7月12日から東京には緊急事態宣言が発令され6週間後のパラリンピック直前に解除される予定です。また開催にこぎつけるために現政権は以前から一番嫌がっていた無観客開催を選択しました。それも五輪中止になるよりはマシなのでしょう。東京以外での会場でも北海道と福島の知事が無観客開催を選択してほぼ95%以上の競技の無観客開催の予定です。これもひとえに新型コロナの蔓延のために致し方ないのですが、チケットホルダーのこの1年間の揺れる気持ちについて書いてみます。

約2年前の夏にダメもとで家族5人を一人ずつメールアドレスに紐づけして五輪チケット抽選に申し込みました。仕事の都合で閉会式を含めた最終日とその前日の国立競技場と女子バレーボールの3位決定戦を申し込みました。観覧席は選手から近ければ近いほど高価になります。家族5人で観戦するためには近い場所から観戦すると何十万円とかかり、万が一にも閉会式が当たれば100万円以上吹っ飛びます。流石にそこまではお金を出せませんが、高倍率の為にまずそのような大それた幸運を引き当てる事もないでしょう。しかし後方の観客席でも一人が1万円弱しますので1競技で5万円近くはかかります。もし当たったらその時悩めばいいくらいの軽い気持ちで応募すると幸運にも国立競技場の最終日前日と最終日の女子バレーボール三位決定戦が4人ずつ当たりました。当時はこれでその年の運は全て使い果たしたなと思いましたが、それから新型コロナで気持ちが上がったり下がったりと揺れ動きます。

まず1年延期になった時は、1年後にオリンピックを開催できるかどうかは不明で、それ以上に目の前の見えぬ敵との戦いでそれどころではありませんでした。それでも冷静に考えれば1年後にワクチンなんて無理でかなり新型コロナが抑えられていたとしても五輪開催はかなり難しいかなと思われ、観戦についてあまり深い思いはありませんでした。しかし予想以上にワクチンが普及し始めるともしかしたら五輪開催ができるかもしれないと密かに思うようになります。もしチケットが当選していなかったら最初から五輪開催は無理と思っていたでしょう。そして今年になり第3波、第4波と立て続けに波が押し寄せてきて東京に緊急事態宣言も繰り返されて慣れっこになってしまいました。その頃よりもし有観客で開催されたら一生一度の機会なので観戦したいと言う気持ちとそれが原因で感染のきっかけになったら医療者として外を歩けないだろうという他人様からみれば当たり前に思える常識が自分の中では葛藤として立ちはだかりました。やはり身に降りかかった災いは自分で払いのけるしかありません。ずっとこの数カ月は行くべきか行かざるべきかを心の片隅で少しだけ悩んでいました。そして目に見えない大きな力が働いて無観客開催となり個人の力ではどうしようもない結果になりました。そしてオリンピックをテレビ観戦することになりましたが、結果的にはそれで良かったのかもしれません。ただこの状況下で開催すること自体が是か非かは、後世が判断することになります。

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