アメリカの友人を招いて、その2

前回の続きで、アメリカの友人とお店での実際の会話にフォーカスを当てたいと思います。お店はとある日本料理店、とはいっても小料理屋で居酒屋風なのですが、店のマスターが京都で修行して当地に戻ってこの地でお店を開かれました。お店のモットーは味にこだわる創作料理と地物産の新鮮な海産物が売りで、カウンター6席、4人テーブルの座敷1つのみのこじんまりしたお店です。そのお店はお昼の時間帯は開けてないのですが、はるばるやって来た異邦人のために、無理を言って開けてもらいました。日本通の友人のためにもっと日本をよく知ってもらいたかったからです。そのお店はこの12月で5周年になりました。個人的に友人から2年前に教えていただき、一人でこっそり土曜の夜にカウンターでちびちびと、その日の瀬戸内であがった地物の刺身をつつきながら、マスターに食材はおまかせして、いろいろと創意工夫した料理を出していただきます。またそのマスターが食にこだわる方で、自分は食べ物には疎い方ですが、そのお話を酒の肴に聞きながら自分にとって食についてとても勉強になるし、楽しいひとときです。

さてそこでの英会話。まずは11月でしたので、その季節が旬の前菜がでます。銀杏など英語に訳せません。イエロー、リーフ、オータム、ツリー、などとあたかもクイズ番組のように単語を並べながら相手に答えを引き出させようとしますが、なかなか正解が出てきません。次にアナゴや鱧がでてきましたが、うなぎをイールと知っていたため、全てイールで統一です。マツタケが出てきたときも、きのこがマッシュルームのため全てマツタケマッシュルーム、シイタケマッシュルームです。日本語英語ですが、どうにか相手には伝わります。ここでも自分のボキャブラリーの貧弱さを露呈してしまいました。最後はマツタケマッシュルームライスとミソスープで終了です。お店のマスターが最後に「これが日本の懐石料理だとよく伝えておいてね」と言われましたが、どう表現してよいかわかりません。帰ってから辞書で調べると、日本と伝統的な料理という意味でジャパニーズ・トラディッショナル・フーズと書いてあり、早速メールでJapanese traditional foods or ’懐石料理’と説明しておきました。

普段、何気に使用している日本語もいざとなると英語では全く説明できません。日本人同士の会話では困らないのですが。その異国の友人は現在、アメリカの大学院で日本語をテーマとした修士論文を作成しています。自分よりはるかに日本語を深く学びそれを母国語の英語と結びつけています。その友人の努力には感心しっぱなしです。自分も英語と日本語の変換ツールを少しでも磨きたいと思い、新鮮な英語と旬の食材を体感して刺激のある一日でした。

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