もう1年という時間のギフト

現在、受験シーズン真只中でオミクロン株による新型コロナ新規感染者も過去最高を毎日記録更新しています。受験生にとってはプレッシャーのかかる日々の勉強に感染しないかという不安にさらされています。当然うちの次男も昨年秋からの入学試験の度に感染対策をしっかりして公共交通機関で移動して受験に行っていました。まだまだ国立大学の二次試験が終了する3月中旬までは一般受験生は気の抜けない日々が続くことでしょうが、頑張ってほしいと思います。

さて私共父子もその目標に向かって頑張ってきましたが、残念ながら今年度での合格の夢は叶いませんでした。それでも来年度の入学試験に向けての準備も含めて他の入試も受けましたが、1月下旬で全て終了しました。終了するまでは仮に行く予定のない大学であっても全力を尽くすのが礼儀ですので、お互いにしっかりと準備しました。一方で3月まで今年度の受験に対する気力が持ち堪えれそうになかったので、2月からの受験は棄権を選択しました。これも子供と一緒に何がベストな選択かを考え抜いた挙句の結論です。一般に高3生は2月からは学校の受験に対する補習授業を受けても自宅学習しても可能な自由登校に切り替わります。しかし受験に一区切りついた受験生は寮から「早く退寮せよ」肩たたきがきます。緊張感の漂う受験生の中に浮ついた同級生がいたら雰囲気をかき乱すと学校側は思っているようです。我が身が緊張感漂う受験生なら同感ですが、反対の立場から見れば何となく寂しい気持ちになり、「今まで一緒にスクラムを組んできた同級生の邪魔になるからとっとと出ていけ」と言われているような妄想にかられてしまいます。

次男も早々に寮から「2月1日で退寮してほしい」との連絡が学校側から打診がありましたので、複雑な思いで現在中国縦貫道を佐賀に向かって走っています。寮の退寮の荷物の運搬には車の送迎が欠かせません。「この道を入学してから何回往復しただろう?」と運転中にふと考えてしまいます。最初の頃は意気揚々として道のりも短く感じていたのが、いつの日からかわからないけれども次第に寮までの道のりが遠く感じられるようになってきました。そしてこの気持ちも今日で最後になります。3月に卒業式がありますが、その際は感染状況も考慮してホテル宿泊になるかもしれません。上の子供たちよりも次男はしっかりしているとの思いで早くから自立の道を歩ませましたが、途中からは「もう少し一緒に親子で同じ屋根の下で暮らした方が良かったのではないか?」との迷いを生じたのも事実です。もしこのまま志望校に現役で合格していたら、同じ屋根の下で暮らすことも一生なかったかもしれません。そんな相反する考えが頭の中で回転し続けています。その混迷の中で「神様がこの1年間は子供と同じ屋根の下で暮らすことのできるチャンスを与えてくださった」という事実に気づかされました。再び次男と一緒に同じ屋根の下で生活できる喜びを存分に浸りながら、来年度の入試に合格できるように三人四脚でこの1年間のギフトを今では有難く思っています。

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