新型コロナワクチン小児接種に揺れる親心~その1~

ワクチンと言えば最近は新型コロナワクチンを誰しも思い浮かべるでしょう。しかしワクチンは多くの種類があり、過去にも副反応などで紆余曲折して現在でも不安視されているものもあります。過去に遡ればきりがありませんのでこの20年で問題になったワクチンについて紐解いてみたいと思います。

まずは副反応かどうかはっきりしませんが、日本のみで大きな問題になったのが子宮頸癌ワクチンです。世界中でこのワクチン接種により子宮頸癌発症予防効果は証明されています。そこまでは良いのですが、その副反応により日本で中高生の女子に神経障害が報告されたのが10年以上前になります。当時、丁度うちの長女が接種した直後に大問題となって厚労省は接種勧奨を見合わせました。そして昨年ようやく再び厚労省から接種勧奨となりましたが、この10年接種してない女性が500万人近くいるために彼女たちが10年から20年後に子宮頸癌を発症してある一定数は死亡するのは間違いありません。一方で、本当に神経障害が解決されて勧奨再開されたかというとそうではなく、健康被害者の会は納得していません。現時点で個人としては世界的な医学的根拠を優先しますが、被害者の気持ちを考えると素直に全てが正しいかと聞かれると自信がありません。次にB型肝炎ワクチンですが、これは人災とも呼ぶべき史実です。なぜなら昔、まだ肝炎の全貌が不明な時期にワクチン接種の針を交換せずに打ち回していたために起こったからです。現在なら非常識極まりない行為ですが、私たちが小学生の頃の集団接種は打ち回しが当たり前でした。それによる健康被害が20年から30年遅れて肝炎という病気となり最終的には肝臓癌となって現在に至ります。しかしその過去を調べて救済しようとしても時間の壁に阻まれて証明することが困難な事例が多数存在するのも事実です。

現在使用している新型コロナワクチンは新しい技術を応用して極超短期間で開発されました。理論的には後世に健康被害は及ばないと個人的に思っていますが、それが真実かどうかは未来に証明されるものです。1月下旬に5歳から11歳の新型コロナワクチン接種が国から推奨されました。そして再び医師会で3月からの集団接種開始を行政と調整しなければならなくなりました。現在は二つの意見があります。一つ目は接種を推進して人類が少しでも早く集団免疫を獲得すべきという意見です。一方で小児は罹患しても重症化しないため全員に接種せずに重症化リスクの高い基礎疾患のある小児に限定するという意見もあります。結局、死亡するのは高齢者や基礎疾患を持つ患者さんですので、高齢者と小児を含む基礎疾患者のみ接種するという選択肢も理にかなっています。どちらの選択肢が正しいかわかりませんが、我々は粛々と集団接種の準備を進めなければなりません。科学的に言えば、新型コロナワクチン接種は全ての方に接種するのがベターです。しかし長女に子宮頸癌ワクチンを接種した当時の親としての気持ちを思い出すと「皆さん、子供全てに新型コロナワクチンを接種しましょう」とは言えません。その揺れる気持ちは次回に。

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