コロナだらけだった8月下旬

お盆明けに地方は一気に新型コロナ感染者数が増えました。その数字と共に発熱外来での検査数も増えて検査をすれば全て陽性という日が多くありました。特に家族が陽性者の場合で濃厚接触者になった同居人に症状が出れば間違いなく陽性でした。そのために国は同居人に症状が出た場合には検査をせずにみなし陽性というシステムを導入しました。そのため当院でも何例かはみなし陽性を適用して保健所に届け出をしましたが、ほとんどの方は検査を希望されます。それはなぜなのか?ですが、それは感染症法で2類に相当するため、感染者及び濃厚接触者共に法律的に行動制限をされることが一因だと思います。5類のインフルエンザでも実際に感染してしまうと1週間程度の自宅療養をしなければなりません。しかし過去に実際にはインフルエンザになっても強力にその人に行動制限を強制することはできませんでした。あくまでも感染者の良心に従っての行動にとどまります。今回の新型コロナでも2類とはいうものの市中には無症状の感染者がかなりいるはずで、その方々は検査をしない限り陽性もわからないしましてや行動制限も不可能です。話を元に戻しますが、家族に感染者がいて濃厚接触者に症状が出ればインフルエンザの場合はほぼみなし陽性でOKでした。中には検査を希望される方も一定数いますが、検査の効率性や医療のひっ迫を考えればみなし陽性も仕方なしでも一定の理解が得られていました。一方で新型コロナの場合は2類のためいちいち保健所に届け出をして法的に療養を強制しなければなりません。そのため企業からは昔流行った陰性証明書ならぬ陽性証明書提出を求められ、更に保険会社も保険金支払いのための陽性証明書を求めてきます。これも結局は2類という大きな法的なハードルがあるために起こっていることなのです。

ではどうしたらよいのか?ということになりますが、今回国はコロナ新規感染者の発生届を高齢者や基礎疾患のある方に限り、その他は人数だけと簡略化しました。そうなると今度は軽症者がもし重症化した場合に把握できないという理由でほとんどの都道府県で簡略化は見送られました。そんなこと末端ではわかっていたはずなのにいざ決定してから文句を言います。国や都道府県には賢い人たちが多くいて専門家会議も偉い方ばかりなのにどうしてこうもはかどらないのかと少しイラつくことも末端にはあります。しかし実際に人をまとめるのは苦労することは個人的にも承知していますので国や県の行政に関わる方々の気持ちも十分にわかります。それでも前に進めるためにはどうしたら良いか?という個人的な意見を最後に述べます。正しい答えなど無く後の結果で判断されるという前提ですが、2類から5類相当に変更しても当面は公的負担を続ける。濃厚接触者の行動制限を緩和してある程度の感染リスクは許容する。重症化リスクの高い者のみに手厚い医療を施しその他の感染者は自分で感染登録をする。感染登録ができない方は自動的に重症化リスクが高くなる。子供の場合は親が登録をする。これぐらいの事しか頭に浮かびませんが、それでもコロナとの共存に向けて一歩一歩カメさんでも前に進むしかありません。

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