東京出張

冬から春までは大きな学会や会合もないので上京することはあまりないのですが、春から秋にかけては出席しなければならない学会などが増えて上京が増えます。以前は山口宇部空港までマイカーで行って飛行機で上京するのが一般的でした。所要時間はドアtoドアで考えれば新幹線とそんなに大きく変わりはないのですが、決まった座席に座ってじっとしていることが性格的にはあわないので、飛行機を利用していました。しかし昨年から新幹線で上京する機会が増えました。なぜなら東京までは約5時間程度かかるのですが、ちょうどその時間を利用してノートパソコンを開いてブログなどを書くのにちょうどよい時間が確保できるからです。作家ではありませんが、机に向かって「さあ、何を書こうか」と悩んでもなかなかいい題材がみつかりません。しかし流れ行く車窓をみながらリラックスして物事を考えると意外にいろいろなことが脳裏を駆け巡るのです。

実は、今も東京行きの新幹線でこのブログを書いています。人間の思考回路とは面白いもので、いつもの見慣れた状況では新しいことが思い浮かばないけれども、違う国や世界を眺めると、今までの白黒のモノラルな事象に新たに着色がなされて全く新しい事象へと変貌を遂げます。しかしそのような別世界も車窓の中だけです。いざ東京に着いたらあの人ごみの多さに戸惑ってしまいます。学生時代は東京に住んで満員電車に果敢に乗り、駅構内の人ごみの中もかき分けて歩いていた昔の自分がとても懐かしく思います。

「東京での所用が終わったらまずどこに行く?」と聞かれたらまず一番に大型書店に行きます。勿論、買う本が決まっていたらネットでの購入が便利でしょう。しかし最近どんな本が出ているのかを何気なく見て回り、自分の専門分野ではない雑学的な本を探すにはやはり手にとってみなければわからないこともたくさんありますよね。そういう時には田舎の書店では本の絶対的な数が少なすぎると感じたことが皆さんはありませんか?一度大型書店に入ると、ワンフロアを見るだけでもかなりの時間がかかります。ましてや全てを見て回ろうなんて1回の出張では全然時間が足りません。ですから今回はこのフロアを制覇しようなどと目標を立てて行っています。東京に住んでいた時はそんなことをつゆにも思わなかったのですが、遠く離れてもう一度東京を見渡してみるとたくさんのやりたいことが残っています。「灯台もと暗し」とでもいいましょうか、これからも普段は見過ごしてきたものをしっかりと見逃さないようにしていきたいと思います。

そんなこんなブログを書いているうちに名古屋を過ぎて静岡あたりです。新幹線で遠目にきれいな富士山を見るか飛行機に乗って上から富士山を見下ろすかどちらも一興です。ただし2回に1回くらいしか見ることができません。ましてやきれいな全貌を一瞬でも眺めることができるのは出張では年1回くらいしかありません。本日は暗闇で富士山を見ることができませんでした。一泊二日の東京出張ですが、少しの間だけでも住み慣れた世界を離れて新しい世界を見ると気持ちもリフレッシュされ明日への活力となります。

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