同窓会の終わった夜

先日、高校卒業30周年記念同窓会が地元の遠石会館で開かれました。8年前に開催されて以来です。今回も前回同様に懐かしい面々に会うことができました。また当時の恩師もご出席されてその白髪を見ると30年という月日を感じざるをえませんでした。

いつも同窓会に出席すると思います。卒業してから30年間、別々の人生を歩みその当時はお互いに全然接点がなかった同級生同士が、18歳という同じ時代をともに一緒に過ごした同志としてその当時の記憶をたどりながら、お互いの接点を探しながら昔話に花を咲かせます。一瞬にして50歳前の中年がいきなりその当時にタイムスリップして18歳に戻ります。少し皺がより白髪混じりですが、その面影は当時のままです。たくさんの友人とお話しをさせていただき自分にとっても明日への活力をいただくことができましてとても感謝しております。

同窓会を喩えるならば線香花火でしょうか。昔懐かしいあの淡い炎が一瞬チラッチラッと燃えて静かに消えていく。同窓会の終わった夜はちょうど線香花火が燃え尽きて、ユラユラとした赤い玉が今にも落ちそうで落ちないあの一瞬です。あの少し儚くも切ない線香花火を懐かしみ惜しむかのような少し侘びしげな気分です。そして赤玉がポトッと落ちて周囲は静寂な闇夜と化して自分も深い眠りにつきます。

翌朝、目が覚めると何もなかったようにもとの世界に戻っています。映画バックトゥザフューチャーのあの場面です。昨夜のことがはるか昔のように思えて、一夜の夢の中で時間旅行を旅した主人公のようです。

次は10年後。その時はどんな花火を見せてもらえるでしょうか?皆さんのたくさんの笑顔をまた見たいですね!

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お墓参り

毎年、お正月、お彼岸(春分の日と秋分の日)、お盆の前には子供たちと母とでお墓参りに行きます。自宅からほんの1kmくらいしか離れていませんが、山の上にお墓があるため若い人には山歩き気分でなんのことはないのですが、高齢者にはかなりきついと思います。夏の暑いさなかでは体がばててしまいますので、早朝に行ってきました。小一時間の労働でしたが、汗だくになり多分1kgくらい減量したのではと思うほどでした。また蚊の大群との戦いでもあり、帰ってから水シャワーを浴び、気持ち良い日曜日のスタートとなりました。

最近、都会ではお寺の中に個人ロッカーのような納骨室があったり、車のパーキングのようにボタンを押すと位牌がでてきたりと以前では考えられないようなシステムが次々と登場しています。勿論、国土が狭く土地の値段が高い都会では必然的にそうなっても仕方がないかもしれません。しかし足腰の弱い高齢者にとってはいいか悪いかという判断は別にして、ある意味優れたシステムではないかと思うのです。なぜなら小山の頂上にあるお墓に上がるときは自分でも少しきついかもと思ったからです。

先祖を大切にして子孫の繁栄を願い、季節ごとにお墓参りをするというという行為は日本でも伝統的慣習です。お墓を守るということは若い者の義務といっては言いすぎかもしれませんが、やらなければいけないことだと思います。都会でも意味としては同じですが、平地のお寺でボタンを押せばお墓が登場というのは、年老いた子供が更に年老いた親を看るという現代の超高齢化日本社会では当然の姿になるかもしれません。

ただ冷房のきいたお寺で手を合わせて拝むのか、汗だくになりながらボウボウの草をぬき、カラスの糞を落としてきれいにしたお墓で手を合わせて拝むのかは、その人の人生観や価値観または現在のその人が置かれている状況で異なると思いますが、自分としては考えさせられるものがありました。どっちがいいかという甲乙をつけるのでは決してありません。

次にお参りするのは真赤な彼岸花が咲き誇る秋分の日の頃です。まだまだ暑さが続き汗だくになることでしょう。

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夏場の脱水症と高血圧の薬の関係は?

前回の熱中症と少し関連があるかもしれませんが、夏場は汗をかきスポーツドリンクなどの水分補給を十分にしないと脱水症になります。高血圧で血圧を下げる薬(降圧剤)を内服されている患者さんは余計に注意が必要です。

例えば、降圧剤の中には利尿剤といっておしっこを出して体の塩分を抜いて血圧を下げる作用の薬があります。そのような薬は朝食後にのむことが多く、夏場には午前中から汗をかくため更に脱水症になりやすくなります。利尿剤以外で他の種類の降圧剤をのんでいる場合でも、夏場には下がり気味の患者さんがよくいらっしゃいます。

ただ「下がり気味ってどれくらいの血圧からいうの?」という質問をよくお受けしますが、家庭血圧計で自己チェックされている患者さんなら普段と比べることができますのですぐに状況がわかるのですが、家庭で自己測定されてないとなかなかわかりません。一般には上の血圧(収縮期血圧)が100をきったら下がり気味と説明するようにしています。血圧は測定する時間帯や活動状況で大きく異なりますので、当院では自宅での家庭血圧測定を奨励しています。やはり自分の体は自分が一番よく知らなければいけないですよね。家庭血圧計で測定して血圧が低めに出ても自己判断で薬を中止せずに、必ず主治医に相談することが大切です。そのための主治医ですから。血圧測定の方法などはまたの機会にお話させていただきます。

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モニュメントの製作者である天津恵先生にお会いしてきました!

先日の日曜日に椎木内科循環器科のホームページにも載せさせていただいている当院のシンボルでもあるモニュメントを製作していただいた天津恵先生にお会いして来ました。先生とは当院をリニューアルオープンしたときの1999年に初めてお会いしてから、お付き合いさせていただいております。天津先生を一言で表現すると、「ホント、気さくなお人柄」につきます。よく、「芸術家って気難しそう」って思われる方が多いと思いますが、全然そんなことないのです。だから10年以上もよいお付き合いが続いているのだと思います。

「先生の作品をどうして好きなのですか?」と聞かれたら、即座に「先生のパブリックアートを見ているとなぜか自分に元気をもらえるのです」と答えます。毎日の生活の中で嫌なことがあったり、ムシャクシャすることがあったりした時に、一人でじっと作品を見ていると落ち込んだ気持ちが上向いてくるのです。私は芸術評論家ではありませんが、天津先生独特の豊な色彩が私に元気を与えてくれるのではないかと思っております。先生の作品は数多くありますが、渋谷駅の地下鉄銀座線と井の頭線を結ぶコンコースを飾る陶壁画「Blight Time」(3×7m)や博多駅「大宇宙の煌めき」(縦1.4m×横4m)などの陶壁画は圧巻です。勿論、当院にはそのような大きな陶壁画はありませんが、ステンドグラスなども作っていただきました。

私は芸術については全然わからない素人ですが、芸術ってそれぞれの人間の感性にあうかあわないか、もしくは好きか嫌いかでいいのではないかと思っています。ある人は世界的に有名な画家の作品を見てすばらしいと思うでしょう。しかし別の人は同じものを見ても自分の子供の描いた落書きの方が好きという人がいてもよいのではないでしょうか。その感覚こそ、その人がもって生まれ育まれたオンリーワンの感性またはセンスであり、決して優越がつかないものだと思うのです。

天津恵先生津和野の天津先生のギャラリーで一緒に撮った写真を載せておきます。ご興味ある方は http://www2.ocn.ne.jp/~keiart/ をご覧になってみてください。いろいろな作品がたくさんありますよ。

天津恵先生の作品は大好きですが、天津先生以外にも同じくらい大好きで懇意にさせていただいているお二人の画家がいらっしゃいます。そのお話しはまた別の機会にさせていただきたいと思います。

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カブトムシを飼う、買う

毎年、梅雨が明けるか明けないかの時期になると必ず「今年はどうしようか?」と悩む自分がいます。たわいもないことなのですが、カブトムシを飼う、買うことについて悩むのです。本当は野山に行って捕まえてくるのが一番ですが、なかなかそうもいきません。

7年前にカブトムシのつがいを買って来て、卵から翌年にはさなぎ、成虫まで育てあげたことがあります。そのときは、ビギナーズラックとでもいいましょうか、100匹近い成虫が勢ぞろい。「もういいよ」というほどでした。それも1週間のうちにすべてが成虫になったのですから、「副業でもしようか」と思いました。

しかし、翌年からは徐々に数が減ってきましたが何とか30匹。その翌年には角の曲がったカブトムシも出てきました。「なぜかなあ?」と思いましたが、もしかしたら近親交配が進んだのかもしれません。それで「こりゃ、ヤバイ」と思い、また近くのお店でカブトムシのつがいを買ってきました。それからほそぼそと育ててきましたが、ついに絶えてしまいました。

それから2年、カブトムシは飼っていません。なぜかといいますと、子供がカブトムシを見て喜び、カブトムシが死んでしまうとちゃんとお墓を作ります。そこまではよいのです。しかし、その後「またカブトムシをお店に買いに行こう」というのです。「飼う」と「買う」は子供にとってみれば同じなのです。意味は大いに違うと思いますが。もうひとつは、生き物を飼い、命の大切さを学ぶことも大切ですが、それが惰性となるとよくないなあと思ったのでやめました。またいつか「本当に飼いたくなったら、リベンジする予定ですが、まだいつになるかわかりません。


カブトムシ

その当時、さなぎから脱皮した直後のカブトムシの成虫写真です。背中が真っ白だったのがとても印象的でした。半日で通常のこげ茶に変わります。柔らかい白い羽を傷つけてしまうとちゃんとした黒く硬い羽にはなりません。

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