さあ、新年度!やるっきゃない!

今年の桜前線は予想以上に早く小学校の桜も満開から散り始めています。年明けから3月末までは受験や予備校探しなどでドタバタでした。自分のドタバタはそうでもないのですが、子供のドタバタを見ていると自分までつられてドタバタした気持ちになり落ち着きません。結局、兎は亀に負けて長男は予備校生となり早速予備校に旅立っていきました。姉とは異なる予備校に行きましたのでシステムや要領は手探り状態です。あとは本人がどれだけこの1年間で自分を追い込んで頑張れるかにかかっています。兎は駄目だけど亀では限られた時間の中では不利です。兎と亀の良いとこ取りをしなければいけないのかもしれません。1年後に笑えればそれでよいのです。

長女は早3年に進級して実習などが入ってきていよいよ本格的になってきました。次男は中3になり内容は高校の授業が始まります。高校数学は流石に昔取った杵柄では太刀打ちできないので教えるのは不可能だと個人的には思っていました。しかし実際に高校数学ⅠとAそして数学ⅡとBの参考書を購入して復習してみると基本例題レベルは理解でき自分の高校時代の雰囲気を思い出しました。これこそ昔取った杵柄なのでしょう。しかし数学的発想に関しては40年前の方がはるかに上です。当時の数学的発想を理解しようとしてもなかなかついていけずに結局そういうものなのだとわりきることにしました。もう一つ難点が昔なら頭の中で計算式を思い浮かべれば難なく暗算できましたが今は頭では全くできません。紙に書いてようやく計算できますが、それも計算間違いをしたり写し間違えをしたり散々です。子供に計算ミスについてとやかく言っていましたが反省しきりです。それでも昔は数学の先生になりたかったこともあり、どうにか2ヶ月で数Ⅲを除いてセンター試験範囲の内容で基本例題レベルはなんとか理解しました。当面次男が帰省したときの家庭教師代は浮かせそうです。再び自分で数学や英語を勉強することは勿論苦しい事なのですが、それでもやって理解して基本問題が解けるとやはり達成感が出てきます。すると更にチャレンジしてみようと深入りしてしまいます。ただ歳を食った分若い頃の柔らかい発想は困難ですが、試験問題などは大人が作成しますので多分こう聞いてくるからこう答えをもっていけばよいのだろうというロジックは若い頃よりできるはずです。それを老獪と呼べばよいのでしょうか?いずれにせよ数学の問題を解く楽しさを30年ぶりに味わっています。寧ろ現在の医学知識で最先端の事を吸収しようとする方がとても苦痛です。

年度も変わり来年の今頃は平成314月で平成最後の月を迎えているはずです。1年後のことなんて今考えてもわかりませんが、一つだけ言えることはこの1年間コツコツと頑張ってそれなりの成果を自分も子供たちも出してほしいものです。そのためには親が率先してお手本を見せなければならないと思っています。そして来年の今頃は結果を出して笑いたいです。もう新緑の季節へと突入ですが、来年の春こそは「桜咲く」という吉報を聞きたいものです。

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もう3月も終わりです

今年の1月、2月は寒い日が多かったように思えます。しかし寒さ以上に燃える戦いがあり個人的には寒さをあまり感じませんでした。人間誰しも必死になっているときは暑さや寒さを感じる余裕もなく時間が過ぎていきます。しかしその戦いが終わってふと我に返ると一気に季節感が進みます。もう桜が巷では咲き始めていますが、今年の冬はブラックホールのように抜け落ちていきなり春風が吹いてきました。3月になってから長男は自宅でゴロゴロしていますが、受験校の合不合格が出るまでは気が気ではなく、出てしまったら一気に予備校はどこがよいものかと悩まされました。いろいろな葛藤の2か月間で現在があります。特にセンター試験から後期試験までの6週間はとても長く感じられました。この時期は一番寒い時期で普通の年ならば朝起床するのもつらい時期なのですが、受験の年に限っては朝起きて顔を洗う時の水の冷たさをあまり感じません。非科学的と自分でも思うのですが、張り詰めた極限の緊張感の中では交感神経が緊張してアドレナリンが出まくり毛穴が開いて体温調節をしているのでしょう。だから寒さを感じる感覚器官が今は寒いのだけど脳が誤作動を起こして暑いと思わせて気持ちを熱く感じる状況にしているのかもしれません。結局その熱い思いも今年は通じず1年間の予備校通いとなってしまった長男ですが、それはそれで長い人生の一コマから見れば学生という自由気ままな期間が1年増えると思えば私からすればお金は余分にかかりますが羨ましい限りです。

この3か月間は子供の事でいろいろ考えましたが、それ以外にも親の事や今後の診療所の事業継承などもじっくり考えました。現在の診療所の院長は名義ではまだ私ではなく父親です。しかし今年で90歳になって少し頭は鈍り歩くのもおぼつかなくなりましたのでそろそろ名義上でも引退しなければなりません。その手続きも保健所や厚生局などに出向いて閉院と開院を同時にしなければなりませんので書類書きだけでもかなり大変です。現在その手続きの準備中ですが、書類上の手続きだけで外見は全く変わりませんので皆さんにご迷惑をおかけすることは全くありません。しかし名義上でも自分が院長になるということは私自身の気持ちではとても大きなことです。更に気を引き締めていかなければなりません。また4月には2年ごとの恒例の保険診療報酬の改定があります。最近はコンピューター化されてソフト変更をするだけであまり労を要さなくなりましたが、新しい診療報酬の算定方法や項目を追加しなければならなくなり最初の12ヶ月は混乱が生じることがあります。なんかそんなことを考えると春なのに憂鬱になってくるのですが、逃げるわけにもいきませんのでやるしかありません。

今一番感じていることは、長男の受験が1年延びて半分負け惜しみに聞こえるかもしれませんが、お金を払って1年間の子育ての時間を購入して更に受験というハラハラドキドキ感を再び味わわせてもらえるのだということです。また自分の知らない浪人生活を長男が体験出来て長い目でみたら必ずプラスになると信じて新年度を迎えたいと思います。

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今年の大学入試の長丁場を終えて

大学入学試験が全て終了しました。晴れて大学入学試験に合格して早速下宿を探して入学準備を始めた受験生もいれば浪人して予備校探しをしている受験生もいて今が一番混沌とした時期でしょう。正月明けの大雪のセンター試験から始まり約2ヶ月かけて続いた長丁場の受験期間で受験生自身もご両親もさぞかし大変だったと思います。同じ長丁場でも4年前の長女の時とは対応が異なります。前回はすることなすこと全てが初めてで母親が2次試験会場に一緒に付いて行くためのホテルや交通手段の確保など全てが後手後手に回ってしまいました。また予備校の手続きも同時に始めて先日お話しした寮の事前予約もギリギリ間に合ったという綱渡り状態でした。しかし今回は前回と同じ轍を踏まぬように早め早めの行動で余裕がありました。ホテルなどは11月にはネットで受験会場の近くを予約して今回は男の子ですので勝手に一人で行かせました。また新幹線もネットで1か月前に予約して全て予定通りでした。このように受験をする下準備は完璧でしたが、なにせ試験自体は私が受けるわけではありませんので予想通りに行くはずがありません。予想外の試験問題に直面して想定通りの点数を確保できずに想定通りに合格をいただくことはできませんでした。また合格発表の前に早々と予備校の寮の予約手続きも完了済で行動自体は予定通りなのですが、どこか少し違和感を持っています。

いずれにせよ2018年度の我が家の大学入試は全て終了しましたので少し総括をしてみたいと思います。センター試験は例年通りで混乱はなくその点数に基づいてセンター利用入試や二次試験校を決定しましたが、そもそも点数自体が自己採点であるためおおよそしかわかりません。しかし過去の結果や情報からおおよそどれくらい二次試験で点数をとれば合格できるかどうかは事前に予想できます。また私立大学も赤本で対策していますのでおおよそ何割とれば合格かも予想できます。しかし一番の問題は受験生本人の試験当日の体調や心理状態が合不合格を左右すると言っても過言ではありません。普段では考えられないちょっとしたミスが命取りになったり、いつもなら解ける問題がその日に限ってできなかったりしたことで桜散ることもよくあります。そのような想定外の事が起らぬように常日頃から皆注意しているはずですが、それでも起きてしまいます。全く歯が立たない問題が出題されてグリコのトレードマークの両手万歳なら試験直後に諦めもつきます。親として受験生の子供に「試験はどうだった?できた?」と聞くのも愚問中の愚問です。以前の中学受験でも「できた!」と答えた学校はことごとく不合格でした。試験の合格発表までは本人も親もお互いにその事実にはなるべく触れないようにギクシャクした対応となってしまいます。そして合格発表当日を迎えます。受験した学校の日程通りに合不合格も判明していきます。不合格でも万が一でも補欠合格があるかもしれないと一縷の望みを託して希望の残り火を消せないこともあります。そんな2ヶ月はつらいものがありますが、結局我が家の炎は消えて来年に再点火となりました。まだまだ子育て奮闘は続きます。

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長男の高校卒業式

毎年31日になると自分の高校卒業式を思い出します。卒業式は小学、中学、大学と出席しましたが、今ではあまり記憶にありません。当時は多分どの卒業式も印象的で感慨深かったのでしょうが、時が経つと記憶が薄れてセピア色になってしまいます。なんとなく自分の名前を呼ばれて返事をした記憶は残っているのですが、どの時代の卒業式かは混同してわかりません。一方で高校の卒業式は出席していません。高校の卒業式には自分は無遅刻、無早退、無欠席で皆勤賞をもらうために意地でも当初は出席する予定でした。ちなみに当時の500人の卒業生で皆勤賞は50人以上いたと記憶しています。しかし幸か不幸か大学の二次試験がちょうど卒業式の日にぶつかっていたのです。当初はそこまで想定していませんでしたので、2月下旬に一次合格発表の後にダブルブッキングが判明しました。流石に卒業式に出るわけにはいきません。皆が午前中の式で名前を呼ばれているときに私は新宿の母校の体育館で小論文と面接を受けていました。出席できなかった卒業式ですから余計に想像をかき立てられます。帰ってから代理で出席した母にいろいろと聞いたものでした。なぜか出席してないけれども自分の記憶の中では出席した小中の卒業式よりも鮮明に記憶が残っているのです。出席できなかった自分が出席したという想像での記憶が現在の私の脳裏の中では一番光って見えるのです。夢が実現した時に「こんなものか」と思っていたほど感動が湧いてこない時がありますが、例えて言えばそんな感じでしょうか。夢はいつまで経っても夢の中に身を置く方が色褪せずに永遠の色を創造できるのではないかと思っています。

今回は同じ長男の卒業式が私の出席できなかった36年目の本日31日に迎える事になりました。長男は卒業式に出席しましたが、私は仕事で出席できずに家内が見届けてきました。この6年間は良い思い出も多くありましたが、それ以上に親があたふたさせられた6年間でもありました。子供の卒業式というよりも寧ろ両親の子育てからの卒業とういう方が自分にとってはしっくりきます。まだ大学卒業するまで子育ては続きますが、それでも子供の一挙一動に親として振り回されはしたけれども、それでも必死で胸を張って対応してきたこの6年間は感慨深いものです。特に生活態度が良かった長女の場合よりも苦労させられた分、彼の卒業に対する思いも強くなるのでしょう。学校の先生にはお世話になったのですが、特に中学の時の担任の先生には長男が崩れかけた時にいろいろと親身になって助けていただきましたので、せめてお礼だけでも思っていました。しかし結局ご挨拶はできていません。子供からすれば「そんなの必要ないよ」と言うかもしれませんが、私たち両親からすれば子供のピンチの時に先生から差し伸べられた救いの手は神の手に匹敵します。しかしまだ長男にはそれがピンときません。きた方が気持ち悪いくらいです。それも長男がこれからの長い人生の間で結婚して子供ができて同じ経験をした時には必ずわかるはずです。また新しい出発が始まります。

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子供のおやつと塩の話

昨年秋に学校医の仕事の一環で7年に1回の持ち回りによる小学校での教育講演をしてきました。それが今回のタイトルです。塩分の摂り過ぎは生活習慣病の中でも特に高血圧に影響します。脂肪や蛋白質などは成人になれば摂り過ぎ注意となりますが、子供の場合は成長に必要で不足するとよくありません。それは素人でもわかると思いますが、子供の塩分摂取量についてはあまり周知されていないと以前から思っていましたので、今回の話題提供です。

生物の進化の過程では最初は海から生物が生まれます。海ですので塩と水はふんだんにあります。しかし生物が陸上へ上がっていくと体の器官は不足する塩と水を貯め込むように発達していきます。また食べ物の中には野菜など一部を除いて少量の塩分はほとんど含まれていますので食べ物がある限り塩不足になることはありません。実際にアフリカの一部の民族は1日に23gとほとんど塩を摂取しなくてもちゃんと生きています。更にその民族には高血圧があまりいません。つまり生きていく上での最低限の塩さえ摂取できれば残りは体にとって余分な塩となり水を一緒に貯め込むために高血圧という現代病になっていくのです。ですから子供でも大人でも塩分は少なければ少ないほど将来高血圧は発症しにくいのです。一方で狩猟民族は飢餓との戦いに勝つために体は蛋白質や脂肪を貯めこむ能力を持つようになりますが、やがて農耕民族になるにつれて食料の供給が安定的となりそれほど体に貯め込む必要がなくなります。それにも関わらずに食べ過ぎるのが現代の生活習慣病で脂質異常や糖尿病になるのです。ですから塩とそれ以外の栄養素は少し分けて考える必要があります。三つ子の魂百までという諺がありますが、正に塩分摂取の習慣は親が子供に教えるものです。なぜなら親の味付けで子供の味覚がある程度確立されるからです。つまり辛い物が好きな親に育てられた子供はやはり辛い物を普通に食べます。煙草を吸う親を見て育った子供に喫煙者が多いのと同じです。食育という言葉が流行っていますが、塩分摂取も重要です。塩分摂取は1日に6g程度に抑えればよいのですが、味噌や醤油などの和食中心の食事では塩分過多になりやすいのです。実際の6gの塩分量はほんの小さじ1杯しかありません。そのような塩分含有パンフレットを一緒に参加者に配布してどうやって塩分を減らすかを講義しました。同時にアンケートを事前にとって小学生のおやつはスナック菓子などが多く予想以上に塩分が多く含まれていることもわかり注意喚起を促しました。

最後に小学校の過去の保健衛生の資料で30年以上前の昭和60年に同じようなアンケートを取り当時のおやつのベスト3が出ていました。3位はみかん、2位は牛乳でした。1位はどうしてもアンケート結果がみつからなかったようです。皆さん、どんな食べ物と思われますか?私の推測ではみかん、牛乳とくれば1位はバナナだと思っています。正解かどうかは不明ですが、少なくともスナック菓子ではないようで隔世の感を感じます。

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